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信号遅延の検出

Find Delayブロックを使用して、2 つの信号間の遅延を探します。Find Delay ブロックには [Correlation window length] パラメーターがあり、これを信号間の遅延に基づいて調整しなければなりません。[Correlation window length] が短すぎると、計算される遅延が正しくなくなります。

モデルの確認

Bernoulli Binary Generatorブロックは、1 秒あたり 1 個のサンプルを出力するように設定されています。出力は上と下のパスに分岐します。上のパスは、Find Delay ブロックに基準信号を提供します。下のパスは、Find Delay ブロックに遅延パスを提供します。Delay (Simulink)ブロックは下のパスで 10 サンプルの遅延を挿入します。Find Delay ブロックは 2 つの入力信号を比較し、計算された遅延と遅延変更フラグを出力します。計算された遅延の値が [Correlation window length] よりも長い間にわたり一定である場合、chg 端子は 0 を出力します。chg 端子の出力 1 は、前の相関ウィンドウでの遅延の変化を示します。時間スコープには Find Delay ブロックの delay 出力と chg 出力が表示されます。

モデルの実行

[Correlation window length] パラメーターを 15 サンプルに設定してモデルを実行します。経時的な chg 端子出力の変動を観察します。比較に利用できる以前の相関期間データがないため、最初の相関ウィンドウ期間 (時間 0 から 15 秒) の Find Delay ブロック出力は無視します。

最初の相関ウィンドウ期間の後、計算された遅延の出力には経時的な遅延誤差が示されます。相関ウィンドウのうち 1 つを除くすべてについて、chg 端子は 1 を出力し、前の相関ウィンドウでの遅延の変化を示します。この結果は、[Correlation window length] が短すぎるため、Find Delay ブロックで 2 つの信号間の遅延を正しく計算できないことを示しています。

Find Delay ブロックの [Correlation window length] パラメーターを 40 サンプルに設定してモデルを実行します。

この実行では、計算される遅延は 40 秒の目盛りの 10 サンプルで安定し、chg 端子は [Correlation window length] 期間のうちの 1 つのみで 1 に切り替わります。2 番目の相関ウィンドウ期間 (80 秒の時点) の後、計算された delay 出力は安定化し、残りの実行の間 chg 出力は 0 に切り替わります。

参考