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ステレオ カメラ キャリブレーター アプリの使用

ステレオ カメラ キャリブレーターの概要

ステレオ カメラ キャリブレーター アプリを使用してステレオ カメラをキャリブレーションし、イメージから深度を復元するために使用できるようにします。ステレオ システムは、カメラ 1 とカメラ 2 の 2 つのカメラで構成されます。アプリは、個々のカメラのパラメーターを推定することもインポートすることもできます。このアプリは、カメラ 1 に対するカメラ 2 の位置と向きも計算します。

ステレオ カメラ キャリブレーター アプリは、ステレオ カメラ パラメーターを含むオブジェクトを生成します。このオブジェクトを使用して、次のことができます。

  • 関数 rectifyStereoImages を使用してステレオ イメージを平行化する。

  • 関数 reconstructScene を使用して 3 次元シーンを再構成する。

  • 関数 triangulate を使用して、一致するイメージ ポイントのペアに対応する 3 次元位置を計算する。

ステレオ カメラ キャリブレーター アプリで使用される一連のキャリブレーション関数は、ステレオ カメラ キャリブレーションのワークフローを提供します。これらの関数は、MATLAB® ワークスペースで直接使用できます。キャリブレーション関数のリストについては、カメラのキャリブレーションを参照してください。

メモ

カメラ キャリブレーター アプリのカメラで使用できる視野 (FOV) は 95 度までです。

Flow chart of process, prepare, add, calibrate, evaluate, adjust parameters, and export.

次のワークフローに従い、アプリを使用してステレオ カメラをキャリブレーションします。

  1. イメージ、カメラ、およびキャリブレーション パターンを準備します。

  2. イメージのペアを追加します。

  3. ステレオ カメラをキャリブレーションします。

  4. キャリブレーション精度を評価します。

  5. 精度を向上させるためにパラメーターを調整します (必要な場合)。

  6. パラメーター オブジェクトをエクスポートします。

  7. 場合によっては、既定値が適切に機能するため、パラメーターをエクスポートする前に改善を行う必要はありません。また、MATLAB ワークスペースでカメラ キャリブレーション関数を直接使用して改善を行うこともできます。関数の一覧については、カメラのキャリブレーションを参照してください。

キャリブレーション パターンの選択

ステレオ カメラ キャリブレーター アプリは、チェッカーボード、円グリッド、およびカスタム検出器のパターンをサポートしています。これらの各パターンの詳細については、Calibration Patternsを参照してください。

キャリブレーション イメージのキャプチャ

最良のキャリブレーション結果を得るには、10 ~ 20 個のキャリブレーション パターンのイメージを使用します。キャリブレーターには少なくとも 3 個のイメージが必要です。非圧縮のイメージまたは PNG などの可逆圧縮形式を使用します。キャリブレーターが機能するには、キャリブレーション パターンとカメラの設定が一連の要件を満たしていなければなりません。カメラの設定およびイメージのキャプチャの詳細については、カメラの準備とイメージの撮影を参照してください。

ステレオ カメラ キャリブレーター アプリの使用

アプリを開く

  • MATLAB ツールストリップ: [アプリ] タブの [イメージ処理とコンピューター ビジョン] セクションで、[ステレオ カメラ キャリブレーター] アイコンをクリックします。

  • MATLAB コマンド プロンプト: stereoCameraCalibrator と入力します。

イメージ ペアの追加およびカメラ モデルの選択

キャリブレーションを開始するには、イメージを追加しなければなりません。フォルダーから保存済みのイメージを追加したり、カメラから直接イメージを追加したりできます。キャリブレーターはイメージを解析し、イメージがキャリブレーターの要件を満たしていることを確認します。次に、キャリブレーターはパターン上の点を検出します。カメラの設定およびイメージのキャプチャの詳細については、カメラの準備とイメージの撮影を参照してください。

 ファイルからのイメージの追加

イメージが読み込まれると、[イメージとパターンのプロパティ] ダイアログが表示されます。キャリブレーターがキャリブレーション パターンを解析する前に、パターン構造を検出しイメージ プロパティを設定できるようにキャリブレーション パターンを選択しなければなりません。このダイアログの詳細については、キャリブレーション パターンの選択とプロパティの設定を参照してください。

 イメージの解析

 イメージと検出点の表示

 内部パラメーター

キャリブレーション

承認されたイメージ ペアが満足のいく状態であれば、[キャリブレーション] タブの [キャリブレーション] ボタンをクリックします。既定のキャリブレーション設定では、カメラ パラメーターの最小セットを想定します。まず、既定の設定でキャリブレーションを実行します。結果を評価した後、設定を調整し、イメージを追加または削除してから、再度キャリブレーションを行うことで、キャリブレーションの精度を改善できます。

 最適化

キャリブレーション結果の評価

再投影誤差を調べたり、カメラの外部パラメーターを調べたり、歪み補正後のイメージを表示したりすることで、キャリブレーションの精度を評価できます。最良のキャリブレーション結果を得るには、3 つの評価方法すべてを使用します。

Camera calibration results, displaying undistorted image, reprojection errors chart, and camera extrinsics diagram

 再投影誤差の検証

 外部パラメーターの可視化の検証

 平行化されたイメージの表示

キャリブレーションの改善

キャリブレーションを改善するために、誤差の大きいイメージを削除したり、イメージを追加したり、キャリブレーター設定を変更したりできます。

次の場合は、さらにイメージ ペアを追加することを検討します。

  • イメージ ペアが 10 個未満。

  • キャリブレーション パターンが、イメージ フレームを十分にカバーしていない。

  • カメラに対するキャリブレーション パターンの向きの変化が十分でない。

次のようなイメージの場合は、イメージ ペアを削除することを検討します。

  • 平均再投影誤差が大きい。

  • ぼやけている。

  • カメラ面に対して 45 度を超える角度のキャリブレーション パターンが含まれている。

    Calibration pattern at angle greater than 45 degrees to the camera plane.

  • キャリブレーション パターンの点が誤って検出されている。

 半径方向歪み係数の数の変更

 せん断の計算

 円周方向歪みの計算

カメラ パラメーターのエクスポート

キャリブレーションの精度に問題がなければ、[カメラ パラメーターのエクスポート] を選択します。カメラ パラメーターを MATLAB ワークスペース内のオブジェクトに保存してエクスポートするか、カメラ パラメーターを MATLAB スクリプトとして生成することができます。

 カメラ パラメーターのエクスポート

 MATLAB スクリプトの生成

参照

[1] Zhang, Z. “A Flexible New Technique for Camera Calibration”. IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence. 22, no. 11 (November 2000): 1330–34. https://doi.org/10.1109/34.888718.

[2] Heikkila, J., and O. Silven. “A Four-step Camera Calibration Procedure with Implicit Image Correction.” In Proceedings of IEEE Computer Society Conference on Computer Vision and Pattern Recognition, 1106–12. San Juan, Puerto Rico: IEEE Comput. Soc, 1997. https://doi.org/10.1109/CVPR.1997.609468.

参考

アプリ

関数

オブジェクト

関連する例

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