ReqTracer

民間航空機向けの複雑な電子機器を対象として FAA（米連邦航空局）が定めている DO-254 認証では、実装コードや検証結果などの設計全体にわたる要求仕様追跡について外部監査することが求められています。また、宇宙、防衛、輸送、医療といったさまざまな業界でも、安全性やミッション・クリティカル性を重視するアプリケーションの契約事項として要求仕様追跡が一般化しつつあります。

メンター・グラフィックスの ReqTracer™ は、IBM Rational DOORSなどのエンタープライズ向け要件ツールによる定義から、設計、実装、検証結果に至るまで、要求仕様を自動的に追跡します。メンター・グラフィックスやサードパーティのさまざまなツールと連携できるインタフェースを備えており、要求仕様を包括的に追跡および管理できるソリューションです。レポートや文書の自動生成も可能です。

ReqTracer では、外部定義された要件に対して Simulink® エレメントをカバレッジ用にタグ付けするとともに、Simulink モデル内で定義された派生要件にもエレメントを関連付け、これらのエレメントを抽出してリスト化します。抽出されたエレメントのリストには、要件とのリンクはもちろん、他のツールやファイル内の要件オブジェクトとのリンクも表示されます。この表示は ReqTracer のプロジェクト・セットアップであらかじめ指定できます。リスト上の Simulink エレメント名をダブルクリックするだけで、目的のエレメントに直接遷移することも可能です。この場合、ReqTracer から適切なモデル上に Simulink が呼び出され、選択したエレメントがハイライト表示されます。