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cmorwavf

複素 Morlet ウェーブレット

    説明

    [psi,x] = cmorwavf(lb,ub,n) は、時間減衰パラメーター fb と中心周波数 fc が両方とも 1 に等しい複素 Morlet ウェーブレット psi を返します。ウェーブレットは、区間 [lb,ub] について、n 個の点の規則的なグリッド x で評価されます。複素 Morlet ウェーブレットの一般的な式は次のようになります。

    ψ(x)=1πfbexp(2πifcx)exp(x2/fb).

    [psi,x] = cmorwavf(lb,ub,n,fb,fc) は、時間減衰パラメーターを fb とし、中心周波数を fc とする複素 Morlet ウェーブレットを返します。

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    帯域幅パラメーターが 1.5 で中心周波数が 1 の複素数値 Morlet ウェーブレットを作成します。有効なサポートを [-8,8] に設定し、ウェーブレットの長さを 1000 に設定します。

    N = 1000;
    Lb = -8;
    Ub = 8;
    fb = 1.5;
    fc = 1;
    [psi,x] = cmorwavf(Lb,Ub,N,fb,fc);

    ウェーブレットの実数部と虚数部をプロットします。

    subplot(2,1,1)
    plot(x,real(psi)); title('Real Part');
    subplot(2,1,2)
    plot(x,imag(psi)); title('Imaginary Part');

    Figure contains 2 axes objects. Axes object 1 with title Real Part contains an object of type line. Axes object 2 with title Imaginary Part contains an object of type line.

    この例では、周波数領域の複素 Morlet ウェーブレットの形状が帯域幅パラメーター (Fb) の値によってどのように影響を受けるかを示します。両方のウェーブレットの中心周波数は 1 です。一方のウェーブレットの Fb 値は 0.5 で、もう一方のウェーブレットの値は 8 です。

    f = -5:.01:5;  
    Fc = 1;  
    Fb1 = 0.5;  
    Fb2 = 8;  
    psihat1 = exp(-pi^2*Fb1*(f-Fc).^2);  
    psihat2 = exp(-pi^2*Fb2*(f-Fc).^2);  
    plot(f,psihat1)  
    hold on;  
    plot(f,psihat2,'r')  
    legend('Fb = 0.5','Fb = 8')

    Figure contains an axes object. The axes object contains 2 objects of type line. These objects represent Fb = 0.5, Fb = 8.

    複素 Morlet ウェーブレットの Fb 帯域幅パラメーターは、周波数の分散の逆数です。したがって、Fb を大きくすると、中心周波数付近のエネルギー集中度がより高くなります。

    入力引数

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    閉区間の左の端点。スカラーとして指定します。lbub より厳密に小さくなります。

    閉区間の右の端点。スカラーとして指定します。ubub より厳密に大きくなります。

    区間 [lb,ub] 内の等間隔の点の数。正の整数として指定します。

    時間減衰パラメーター。正のスカラーとして指定します。fb は、時間領域で減衰を制御し、周波数領域で対応するエネルギーの広がり (帯域幅) を制御します。fb は、周波数領域での分散の逆数です。

    • fb を大きくすると、ウェーブレット エネルギーが中心周波数付近に集中し、時間領域でのウェーブレットの減衰が遅くなります。

    • fb を小さくすると、時間領域でのウェーブレットの減衰が速くなり、周波数領域でのエネルギーの広がりが小さくなります。

    fb の値は中心周波数に影響しません。スケールから周波数に変換する場合、中心周波数のみが周波数値に影響します。エネルギーの広がりまたは帯域幅のパラメーターは、ウェーブレットが周波数領域でどのように局在化されるかに影響します。

    中心周波数。正のスカラーとして指定します。

    出力引数

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    複素 Morlet ウェーブレット。1 行 n 列の複素数値のベクトルとして返されます。

    複素 Morlet ベクトルが評価されるサンプル点。1 行 n 列のベクトルとして返されます。サンプル点は、lbub の間で均等に分散されます。

    参照

    [1] Teolis, Anthony. Computational Signal Processing with Wavelets. Boston, MA: Birkhäuser Boston, 1998. https://doi.org/10.1007/978-1-4612-4142-3.

    バージョン履歴

    R2006a より前に導入

    参考