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ルックアップ テーブル ブロックの新しいバージョンへの更新

ブロックと最新バージョンのブロックの比較

R2011a では、Simulink® ライブラリで、以下のルックアップ テーブル ブロックが新しいバージョンに置き換えられました。

ブロック変更点強化機能

Lookup Table

  • 1-D Lookup Table に名前を変更したブロック

  • 変更されたアイコン

  • 既定の整数丸めモードが [負の無限大方向への丸め] から [シンプルな] に変更されました

  • 以下の機能がサポートされています。

    • 入力または出力の信号データ型とは異なるパラメーターのデータ型の指定

    • 等間隔に設定された調整不可能なブレークポイントに対するメモリ使用量の削減と高速なコード実行

    • 3 次スプラインの内挿と外挿

    • 複素数値のテーブル データ

    • 最高 128 ビットの語長をもつ固定小数点データ型

    • 分数および中間結果のデータ型の指定

    • インデックス検索方式の指定

    • 範囲外入力の診断の指定

Lookup Table (2-D)

  • 2-D Lookup Table に名前を変更したブロック

  • 変更されたアイコン

  • 既定の整数丸めモードが [負の無限大方向への丸め] から [シンプルな] に変更されました

  • 以下の機能がサポートされています。

    • 入力または出力の信号データ型とは異なるパラメーターのデータ型の指定

    • 等間隔に設定された調整不可能なブレークポイントに対するメモリ使用量の削減と高速なコード実行

    • 3 次スプラインの内挿と外挿

    • 複素数値のテーブル データ

    • 最高 128 ビットの語長をもつ固定小数点データ型

    • 分数および中間結果のデータ型の指定

    • インデックス検索方式の指定

    • 範囲外入力の診断の指定

  • [すべての入力が同じデータ型をもつ] のチェック ボックスを既定で選択

Lookup Table (n-D)

  • n-D Lookup Table に名前を変更したブロック

  • 変更されたアイコン

  • 既定の整数丸めモードが [負の無限大方向への丸め] から [シンプルな] に変更されました

旧バージョンの Lookup Table ブロックとのモデルの互換性

Lookup Table、Lookup Table (2-D)、および Lookup Table (n-D) ブロックを含む既存のモデルを読み込む場合は、それらのバージョンのブロックが表示されます。最新バージョンのルックアップ テーブル ブロックは、Simulink ライブラリ ブラウザーから新しいモデルにブロックをドラッグする場合にのみ表示されます。

関数 add_block を使用して、Lookup Table、Lookup Table (2-D)、および Lookup Table (n-D) ブロックを追加する場合、それらのバージョンのブロックが表示されます。"最新" バージョンのブロックをモデルに追加する場合、add_block のソース ブロック パスを次のように変更します。

ブロック古いブロック パス新しいブロック パス
Lookup Table simulink/Lookup Tables/Lookup Tablesimulink/Lookup Tables/1-D Lookup Table
Lookup Table (2-D)simulink/Lookup Tables/Lookup Table (2-D)simulink/Lookup Tables/2-D Lookup Table
Lookup Table (n-D)simulink/Lookup Tables/Lookup Table (n-D)simulink/Lookup Tables/n-D Lookup Table

モデルの更新方法

モデルを最新バージョンのルックアップ テーブル ブロックを使用するように更新するには、以下の手順に従います。

ステップアクション理由
1

アップグレード アドバイザーを実行します。

1-D Lookup Table ブロックおよび 2-D Lookup Table ブロックと互換性のある設定をもたないブロックを特定します。

2

互換性のある設定をもたない各ブロックで、次の操作を実行します。

  • それぞれの警告を解決する方法を決めます。

  • 必要に応じて、ブロック パラメーターを調整します。

最新バージョンとの互換性を確保するために、それぞれの Lookup Table ブロックまたは Lookup Table (2-D) ブロックを変更します。

3

アップグレード アドバイザー チェックで満足な結果が得られるまで、手順 1 と 2 を反復します。

モデル全体でブロックの置換が機能することを確認します。

ブロックを置き換えた後、モデルに表示されるブロック名は変わりません。ただし、ブロック アイコンは 1-D Lookup Table ブロックおよび 2-D Lookup Table ブロックのアイコンと一致します。アップグレード アドバイザーについての詳細は、モデルのアップグレードを参照してください。

モデル アドバイザー チェックで予期される動作

モデル アドバイザー チェックではすべての Lookup Table ブロック、および Lookup Table (2-D) ブロックを次の 3 つのカテゴリにグループ化します。

  • 1-D Lookup Table ブロックおよび 2-D Lookup Table ブロックと互換性のある設定をもつブロック

  • 1-D Lookup Table ブロックおよび 2-D Lookup Table ブロックと互換性のない設定をもつブロック

  • 反復されるブレークポイントをもつブロック

互換性のある設定をもつブロック

ブロックのパラメーター設定に互換性がある場合、下位互換性がなくても自動ブロック置換を行うことができます。

Lookup Table ブロックまたは Lookup Table (2-D) ブロック内のルックアップ メソッド自動ブロック置換後のパラメーター設定
内挿外挿
内挿 - 外挿線形線形
内挿 - 最後の値を使用線形クリップ
入力の下の値を使用フラット該当なし

ブレークポイントの間隔によって、1 つまたは 2 つのインデックス検索手法を適用できます。

Lookup Table ブロックまたは Lookup Table (2-D) ブロック内のブレークポイントの間隔自動ブロック置換後のインデックス検索手法
等間隔でない二分探索
等間隔で調整可能[二分探索] または [等間隔のポイント] を選択するように求めるプロンプトが表示されます。
等間隔で調整不可能

非互換設定のブロック

ブロックのパラメーター設定に互換性がない場合、モデル アドバイザーは、可能な場合、警告と推奨アクションを表示します。

  • 推奨アクションを実行する場合、ブロック置換中に非互換性を回避することができます。

  • 推奨アクションを実行せずに、自動ブロック置換を使用する場合、結果の数値が異なる場合があります。

非互換性の警告推奨アクション自動ブロック置換の動作

[ルックアップ手法][入力の最近傍を使用] または [入力の上の値を使用] です。代替ブロックは、これらのルックアップ手法に対応していません。

ルックアップ手法を以下のオプションのいずれかに変更します。

  • 内挿 - 外挿

  • 内挿 - 最後の値を使用

  • 入力の下の値を使用

[ルックアップ手法][内挿 - 最後の値を使用] に変わります。

代替ブロックで、この設定は以下に対応します。

  • [内挿][線形] に設定

  • [外挿][クリップ] に設定

数値が異なる可能性があることを説明するメッセージも表示されます。

[ルックアップ手法][内挿 - 外挿] ですが、入力と出力は同じ浮動小数点型ではありません。代替ブロックはすべての入力と出力が同じ小数点型の場合のみ、線形外挿に対応します。

外挿手法またはブロックの端子のデータ型を変更します。

ブロックは固定小数点の語長を使用するため、内挿は 1 つの丸め演算のみ使用します。代替ブロックは、挿入に 2 つの丸め演算を使用します。

なし

数値が異なる可能性があることを説明するメッセージが表示されます。

反復ブレークポイントをもつブロック

ブロックが反復ブレークポイントをもつ場合、モデル アドバイザーはブレークポイント データを変更して、チェックを再実行することを推奨します。反復ブレークポイントをもつブロックに対しては、自動ブロック置換を実行できません。

参考

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