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参照モデル間でコンフィギュレーションを共有する

この例では、モデル参照階層内の最上位モデルと参照モデルで同じコンフィギュレーション セットを共有する方法を説明します。各々のモデルにコンフィギュレーション参照を使用して、モデルがリンクされている Simulink® データ ディクショナリ内の同じコンフィギュレーション セット オブジェクトを参照させることができます。

Model hierarchy with arrows from the models to the shared configuration set my_configuration.

この図では、依存関係アナライザーに表示された各モデルで、コンフィギュレーション参照がアクティブなコンフィギュレーション セットとして指定されています。各参照が独立型のコンフィギュレーション セット my_configuration を指しています。したがって、my_configuration のパラメーター値は 4 つのモデルすべてに適用されます。my_configuration でパラメーターに加えた変更は 4 つのモデルすべてに適用されます。コンフィギュレーション参照の詳細については、コンフィギュレーションの複数のモデル間での共有を参照してください。

モデルの Simulink データ ディクショナリへのリンク

コンフィギュレーション セットを保存するための Simulink データ ディクショナリを作成します。階層内のモデルをデータ ディクショナリにリンクすると、それらのモデルからコンフィギュレーション セットを参照できるようになります。

  1. sldemo_mdlref_depgraph モデルを開きます。コマンド ラインで次のコマンドを入力します。

    openExample('simulink/VisualizeModelReferenceHierarchiesExample')

  2. [モデル化] タブの [設計] の下で、[データ ディクショナリへのリンク] をクリックします。

  3. [モデル プロパティ] ダイアログ ボックスで、[新規作成] をクリックします。新しい Simulink データ ディクショナリに SharedDataDictionary という名前を付け、[保存] をクリックします。

  4. [OK] をクリックします。このモデルには参照モデルが含まれるため、ディクショナリを既に使用していないすべての参照モデルに SharedDataDictionary.sldd を使用するかどうか確認するポップアップ ウィンドウが表示されます。[すべてのモデルを変更] をクリックします。現在のモデルと、そのすべての参照モデルが新しいデータ ディクショナリにリンクされます。データ ディクショナリがリンクされたら、[OK] をクリックします。

これで、モデルが Simulink データ ディクショナリ SharedDataDictionary.sldd にリンクされました。このデータ ディクショナリ内にコンフィギュレーション セットを保存すると、リンクされているモデルからコンフィギュレーション セットを参照できます。

コンフィギュレーション セットからコンフィギュレーション参照への変換

最上位モデルでは、アクティブなコンフィギュレーション セットをコンフィギュレーション参照に変換しなければなりません。

  1. モデル エクスプローラーを開きます。

  2. [モデルの階層構造] ペインで、最上位モデル sldemo_mdlref_depgraph を展開します。リストから [コンフィギュレーション] ノードを選択し、[コンテンツ] ペインで [Configuration (Active)] を右クリックします。コンテキスト メニューの [コンフィギュレーション参照に変換] を選択します。

  3. [名前] フィールドで、既定の名前 Configuration を使用します。コンフィギュレーション セット オブジェクトがデータ ディクショナリ SharedDataDictionary.sldd に保存されます。

  4. [OK] をクリックします。

元のコンフィギュレーション セットがコンフィギュレーション セット オブジェクト Configuration として Simulink データ ディクショナリに保存されました。現在、最上位モデルのアクティブなコンフィギュレーションは、データ ディクショナリ内のコンフィギュレーション セット オブジェクトを指すコンフィギュレーション参照です。

コンフィギュレーション参照を伝播する

最上位モデルがアクティブなコンフィギュレーション参照をもつようになったので、このコンフィギュレーション参照をすべての子モデルへ伝播することができます。伝播により、最上位モデル コンフィギュレーション参照のコピーが各参照モデル内に作成され、それがアクティブなコンフィギュレーションになります。このコンフィギュレーション参照はデータ ディクショナリ内のコンフィギュレーション セット オブジェクトを参照します。

  1. モデル エクスプローラーの [モデルの階層構造] ペインで、sldemo_mdlref_depgraph ノードを展開して [コンフィギュレーション] ノードを選択します。

    Model Explorer showing the configurations section of the model sldemo_mdlref_depgraph. The configuration reference Reference is shown as active in the contents pane.

  2. [コンテンツ] ペインで、アクティブなコンフィギュレーション参照 [Reference (Active)] を右クリックします。コンテキスト メニューから、[参照モデルへ伝播] を選択します。

  3. [参照モデルへのコンフィギュレーション参照の伝播] ダイアログ ボックスで各参照モデルのチェック ボックスをオンにします。この例では、既に選択されています。

  4. この伝播機構では、ユーザーが伝播を元に戻すことができるように、各参照モデルの元のコンフィギュレーション パラメーターが保存されます。[伝播] をクリックします。

  5. [伝播の確認] ダイアログ ボックスで、[OK] をクリックします。

  6. [コンフィギュレーション参照の伝播] ダイアログ ボックスでは、伝播レポートが更新され、各参照モデルの [ステータス]Converted とマークされます。

    Configuration reference propagation dialog box. The models show the status converted.

これで、階層内の各モデルが独立型のコンフィギュレーション Configuration を参照するようになりました。ある 1 つのモデルで、あるパラメーターに対して別の値を使用する必要がある場合、モデルが使用する参照内の個々のパラメーターをオーバーライドできます。詳細については、コンフィギュレーション参照のパラメーター値の変更を参照してください。

コンフィギュレーション参照の伝播を元に戻す

コンフィギュレーション参照を最上位モデルから参照モデルへ伝播した後、[すべて元に戻す] をクリックしてすべての参照モデルへの伝播を元に戻すことができます。個々の参照モデルへの伝播を元に戻す場合は、[元に戻す/やり直す] 列の [元に戻す] ボタンをクリックします。伝播レポートが更新され、参照モデルの [ステータス]Restored に設定されます。

Configuration reference propagation dialog box. Five models show the status converted and one model shows the status restored.

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