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[ソルバー] ペイン

[ソルバー] ペインには、モデルのソルバーを設定するためのパラメーターが含まれています。ソルバーは、指定されたシミュレーションの時間範囲において、各シミュレーション タイム ステップでの動的システムの状態を計算します。[ソルバー] ペインには、シミュレーションの時間範囲を定義する開始時間と終了時間の設定に使用するパラメーターもあります。

モデルがコンパイルされると、ソルバー情報ツールヒントに次の内容が表示されます。

  • コンパイルされたソルバー名

  • ステップ サイズ ([最大ステップ サイズ] パラメーターまたは [固定ステップ サイズ (基本サンプル時間)] パラメーターを使用して指定)

次の場合にモデルがコンパイルされると、ステータス バーにはコンパイルに使用されたソルバーとキャレット (^) が表示されます。

  • コンパイルの際にソフトウェアによって別のソルバーが選択された。

  • ステップ サイズを auto に設定した。ソルバー情報ツールヒントには、ソフトウェアによって計算されたステップ サイズが表示されます。

ソルバーを設定するときは、次の点を考慮してください。

  • シミュレーション時間とクロック時間は同じではありません。たとえば、10 秒間のシミュレーションを実行しても、通常は 10 秒かかりません。シミュレーション時間の合計は、モデルの複雑度、ソルバーのステップ サイズ、計算速度などの要因によって決まります。

  • コード生成では、固定ステップ ソルバーを選択する必要があります。

  • 可変ステップ ソルバーを選択すると、状態が急速に変化するモデルや不連続性を含むモデルのシミュレーションにかかる時間を大幅に短縮できます。

パラメーター説明

Start time

シミュレーションまたは生成コードの開始時間を、秒単位の倍精度値として指定します。

Stop time

シミュレーションまたは生成コードの終了時間を、秒単位の倍精度値として指定します。

タイプ

モデルをシミュレーションするために使用するソルバーのタイプを選択します。

ソルバー

シミュレーション時またはコード生成時にモデルの状態を計算するために使用するソルバーを選択します。

Max step size

ソルバーが受け入れることのできる最大のタイム ステップを指定します。

Integration method

odeN ソルバーの積分の次数を指定します。

Initial step size

ソルバーが受け入れる最初のタイム ステップのサイズを指定します。

Min step size

ソルバーが受け入れることのできる最小のタイム ステップを指定します。

Relative tolerance

許容可能な最大のソルバー誤差を、タイム ステップごとの状態のサイズとの相対値として指定します。相対誤差がこの許容誤差を超える場合、ソルバーはタイム ステップのサイズを縮小します。

Absolute tolerance

測定された状態の値がゼロに近づくにつれた、ソルバーの最大許容誤差を指定します。絶対誤差がこの許容誤差を超える場合、ソルバーはタイム ステップのサイズを縮小します。

Shape preservation

各タイム ステップで微係数情報を使用して、積分の精度を改善します。

Maximum order

ode15s ソルバーで使用される数値微分式 (NDF) の次数を選択します。

Solver reset method

リセット時 (ゼロクロッシング検出時など) のソルバーの動作を選択します。

Number of consecutive min steps

シミュレーション中の連続最小ステップ サイズ違反の許容最大回数を指定します。

Solver Jacobian Method

陰的ソルバーのヤコビ行列を計算する方法を指定します。

Daessc mode

daessc ソルバーの性能を微調整します。

Treat each discrete rate as a separate task

Simulink® が周期的なサンプル時間をもつブロックを個別に実行するかグループで実行するかを指定します。

Automatically handle rate transition for data transfer

Simulink ソフトウェアが、異なるサンプルレートのブロック間に非表示の Rate Transition ブロックを自動的に挿入するかどうかを指定します。これにより、タスク間のデータ転送の整合性を確保し、オプションで周期的タスクに関連したデータ転送の確定性を確保します。

Deterministic data transfer

Rate Transition ブロックの [確定的にデータ転送を確保 (最大遅延)] パラメーターを自動挿入の Rate Transition ブロックに設定するかどうかを制御します。

Higher priority value indicates higher task priority

モデルのターゲットとなっているリアルタイム システムによって非同期データ転送の実行時にタスクに割り当てられる値が、タスクの優先順位が高いほど大きいか、または小さいかを指定します。

Zero-crossing control

モデルのシミュレーション中のゼロクロッシング検出を有効にします。ほとんどのモデルの場合、これによってソルバーのタイム ステップを大きくできるため、シミュレーションが高速化します。

Time tolerance

ゼロクロッシング イベントを連続的とみなすためにイベント間が時間的にどの程度近くなければならないかを制御する、許容誤差係数を指定します。

Number of consecutive zero crossings

連続的なゼロクロッシングが何件発生したら Simulink ソフトウェアによって警告またはエラーが表示されるかを指定します。

アルゴリズム

可変ステップ ソルバー使用時にゼロクロッシングを検出するアルゴリズムを指定します。

Signal threshold

ゼロクロッシングの検出中に使用する不感帯領域を指定します。この領域内に入る信号は、零点を横切ったものと定義されます。

Periodic sample time constraint

このモデルによって定義されたサンプル時間の制約を選択します。モデルがシミュレーション時にこれらの制約を満たしていない場合は、Simulink にエラー メッセージが表示されます。

Fixed-step size (fundamental sample time)

選択した固定ステップ ソルバーによって使用されるステップ サイズを指定します。

Sample time properties

このモデルによって使用されるサンプル時間の優先順位を指定して割り当てます。

Extrapolation order

次のタイム ステップにおけるモデルの状態を現在のタイム ステップにおける状態に基づいて計算するために ode14x ソルバーによって使用される外挿次数を選択します。

Number of Newton's iterations

次のタイム ステップにおけるモデルの状態を現在のタイム ステップにおける状態に基づいて計算するために ode14x ソルバーによって使用されるニュートン法の反復数を指定します。

Allow tasks to execute concurrently on target

モデルの同時実行タスクの動作を有効にします。

Auto scale absolute tolerance

絶対許容誤差の自動適応を有効にします。

Allow multiple tasks to access inputs and outputs

レートベースのモデルにおける分岐入力多出力を有効にします。

Enable zero-crossing detection for fixed-step simulation

固定ステップを使用したゼロクロッシング検出を有効にします。

Maximum number of bracketing iterations

ゼロクロッシングを特定するときに実行される囲い込みの最大反復回数を指定します。

Maximum number of zero-crossings per step

1 つの固定ステップで特定するゼロクロッシングの最大数を指定します。

次のコンフィギュレーション パラメーターは [詳細設定パラメーター] セクションにあります。

パラメーター説明

連続積分の分離を有効化

連続レートと離散レートの間の結合を削除します。

積分の最小のゼロクロッシングの影響を有効化

連続状態の積分へのゼロクロッシングの影響を最小化します。

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