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内点法アルゴリズムを使った大規模なスパース二次計画法

この例は、スパース問題を解くときにスパース演算を使用することの価値を示しています。行列は n 行です。大きい値の n と、いくつかの非ゼロの対角帯を選択します。nn 列の非スパース行列は使用可能なメモリをすべて使用することがありますが、スパース行列は問題を起こしません。

問題は以下の制約に従って x'*H*x/2 + f'*x を最小化することです。

x(1) + x(2) + ... + x(n) <= 0,

ここで、f = [-1;-2;-3;...;-n]H はスパース対称帯行列です。

スパース二次行列の作成

ベクトル [3,6,2,14,2,6,3] の、14 を主対角に置いたシフトにより、対称循環行列を作成します。行列は nn 列にします。ここで、n = 30,000 です。

n = 3e4;
H2 = speye(n);
H = 3*circshift(H2,-3,2) + 6*circshift(H2,-2,2) + 2*circshift(H2,-1,2)...
    + 14*H2 + 2*circshift(H2,1,2) + 6*circshift(H2,2,2) + 3*circshift(H2,3,2);

行列構造を表示します。

spy(H)

線形制約と目的関数の作成

線形制約は、解の要素の合計が非正であるというものです。目的関数には、ベクトル f で表現された線形項が含まれます。

A = ones(1,n);
b = 0;
f = 1:n;
f = -f;

問題を解く

interior-point-convex' アルゴリズムを使用して二次計画問題を解きます。ソルバーが途中で停止しないように、StepTolerance オプションを 0 に設定します。

options = optimoptions(@quadprog,'Algorithm','interior-point-convex','StepTolerance',0);
[x,fval,exitflag,output,lambda] = ...
    quadprog(H,f,A,b,[],[],[],[],[],options);
Minimum found that satisfies the constraints.

Optimization completed because the objective function is non-decreasing in 
feasible directions, to within the value of the optimality tolerance,
and constraints are satisfied to within the value of the constraint tolerance.

<stopping criteria details>

n = 30,000 の場合、多くのコンピューターでは、完全な nn 列の行列を作成することができません。したがって、この問題はスパース行列を使用してのみ実行できます。

解の検証

目的関数の値と反復回数を表示し、線形不等式に関連付けられたラグランジュ乗数も表示します。

fprintf('The objective function value is %d.\nThe number of iterations is %d.\nThe Lagrange multiplier is %d.\n',...
    fval,output.iterations,lambda.ineqlin)
The objective function value is -3.133073e+10.
The number of iterations is 7.
The Lagrange multiplier is 1.500050e+04.

下限、上限、線形等式のいずれの制約もないため、有効なラグランジュ乗数は lambda.ineqlin のみです。lambda.ineqlin が非ゼロであるため、不等式制約がアクティブであることがわかります。制約を評価して、解が境界上であることを確認します。

fprintf('The linear inequality constraint A*x has value %d.\n',A*x)
The linear inequality constraint A*x has value 9.150244e-08.

解の構成要素の合計は 0 で、許容誤差の範囲内です。

x には 3 つの領域、最初の部分、最後の部分、および解の大半を占めるほぼ線形の部分があります。3 つの領域をプロットします。

subplot(3,1,1)
plot(x(1:60))
title('x(1) Through x(60)')
subplot(3,1,2)
plot(x(61:n-60))
title('x(61) Through x(n-60)')
subplot(3,1,3)
plot(x(n-59:n))
title('x(n-59) Through x(n)')

参考

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