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エクスターナル モードまたはラピッド シミュレーション ターゲットの使用

はじめに

Simulink® Coder™ のエクスターナル モードまたはラピッド シミュレーション (RSim) ターゲットを使用する場合、ブロック パラメーターを調整するときに予期しないエラーが発生する可能性があります。これらのエラーは、最高精度の定数スケーリングをサポートするブロックに [最高精度] スケーリング オプションを指定した場合に発生することがあります。

以下の節では、発生する可能性があるエラーについて詳しく説明します。これらのエラーを回避するには、[最高精度] スケーリング オプションを使用する代わりにスケーリング値を指定します。

エクスターナル モード

エクスターナル モード シミュレーションまたはグラフィカルな編集時に 2 進小数点が移動するようにパラメーターを変更してターゲットに再接続すると、チェックサム エラーが発生し、コードを作成し直す必要があります。[最高精度] スケーリングを使用する場合、2 進小数点はパラメーターの値に基づいて自動的に配置されます。2 のべき乗はそれぞれ、パラメーター値が別の 2 進小数点にマッピングされるおおよその境界を示します。たとえば、1 ~ 2 のパラメーター値は特定の 2 進小数点の位置にマッピングされます。パラメーターを 2 ~ 4 の値に変更すると、2 進小数点は右側に 1 つ移動し、パラメーターを 0.5 ~ 1 の値に変更すると左側に 1 つ移動します。

たとえば、パラメーター値が -2 であると仮定します。コードを作成しエクスターナル モードで接続します。接続中に、パラメーターを -4 に変更します。シミュレーションを中止した後に再び開始すると、このパラメーターを変更したことで 2 進小数点が変更されます。エクスターナル モードでは、2 進小数点はそのまま固定されます。パラメーターの値を -4 にしたままターゲットから切断すると、再接続したときにチェックサム エラーが発生し、コードを作成し直す必要があります。

ラピッド シミュレーション ターゲット

パラメーターを大幅に変更し、定数スケーリングに最高精度モードを使用する場合、RSim ターゲットは使用できません。

ブロック パラメーターを十分な量 (およそ 2 のべき乗) 変更すると、最高精度モードでは 2 進小数点の位置が変更されます。2 進小数点の位置が変わると、モデルのチェックサムが変更されるため、コードを作成し直す必要があります。これは、最高精度パラメーターを大きな範囲で変更した場合、ラピッド シミュレーション ターゲットを使用できず、RSim 実行可能ファイルを初期化したときにチェックサム エラー メッセージが表示されることを意味します。