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応答プロットのプロパティ エディターを使用した応答プロットのカスタマイズ

プロパティ エディターを開く

応答プロットを作成した後で、プロパティ エディターを開く方法は、次の 2 とおりあります。

  • プロット領域でダブルクリックします。

  • プロットを右クリックして、コンテキスト メニューから [プロパティ] を選択します。

プロパティ エディターを確認する前に、次のコマンドを使用してステップ応答プロットを作成します。

load ltiexamples
step(sys_dc)

これで、ステップ応答が作成されます。プロットを右クリックして、コンテキスト メニューから [プロパティ] を選択します。プロパティ エディターを開くと、ステップ応答プロットの周りに四角形が表示されます。

応答プロットのプロパティ エディターの概要

[プロパティ エディター] ダイアログ ボックスの外観は、応答プロットのタイプによって異なります。次の図は、ステップ応答の [プロパティ エディター] ダイアログ ボックスを示します。

ステップ応答のプロパティ エディター

一般的に、応答プロットの以下のプロパティを変更できます。Simulink® Design Optimization™ ソフトウェアでプロパティ エディターを使用する場合は、[ラベル] ペインと [範囲] ペインのみを使用できます。

  • [ラベル] ペインのタイトル、X 軸ラベル、Y 軸ラベル

  • [範囲] ペインの X 軸と Y 軸の数値範囲

  • [単位] ペインで適用可能な単位 (例: rad/s、ヘルツ)

    単位をカスタマイズできない場合は、選択したプロットで使用できる単位のないことがプロパティ エディターに表示されます。

  • [スタイル] ペインのスタイル

    グリッドの表示、フォント サイズ、太字、イタリックなどのフォント プロパティの調整、軸の前景色の変更ができます。

  • [オプション] ペインで使用できるオプションを変更します。

    これらには、ピーク応答、整定時間、位相余裕とゲイン余裕などが含まれます。プロット オプションは、応答タイプによって異なります。プロパティ エディターでは、選択した応答プロットに対して適用可能なオプションのみが表示されます。たとえば、位相余裕とゲイン余裕は、ステップ応答では使用できません。

プロパティ エディターで変更を行うと、それらは応答プロットに直ちに表示されます。逆に、右クリック メニューを使用してプロットに変更を行った場合は、そのプロットに対するプロパティ エディターは自動的に更新されます。プロパティ エディターと対応するプロットは、動的にリンクされています。

[ラベル] ペイン

プロットのタイトルや軸のラベルに対して新規テキストを指定するには、変更する項目の横にあるフィールドに新しい名前を入力します。入力テキストに応じてラベルが変更されるので、新しいテキストがどのように見えるかをその場で確認できます。

[範囲] ペイン

x 軸、y 軸において、それぞれ最大値、最小値を任意の値に設定することができます。既定値をオーバーライドする場合は、[範囲] フィールド内の値を変更します。[自動サイズ設定] チェック ボックスは、別のフィールドをクリックすることで自動的にオフになります。新しい設定の範囲が、応答プロットに直ちに表示されます。

既定値に戻すには、[自動サイズ設定] チェック ボックスを再度オンにしてください。

[単位] ペイン

[単位] ペインを使用して、応答プロット内の単位を変更できます。このペインの内容は、エディターに対応する応答プロットによって異なります。このメニューを使用して単位を切り替えてください。

応答プロットの単位変換 (オプション)

応答プロット

単位の変換

ボードと
ボード振幅

  • 周波数

    既定では、rad/TimeUnit であり、ここで TimeUnit は入力システムの TimeUnit プロパティに指定されたシステム時間単位です。

     周波数単位オプション

  • 周波数スケールは対数または線形です。

  • デシベル (dB) 単位または絶対値で表した振幅

  • 度またはラジアン単位の位相

インパルス

  • 時間

    既定では、入力システムの TimeUnit プロパティに指定されたシステム時間単位です。

     時間単位オプション

ニコルス線図

  • 周波数

    既定では、rad/TimeUnit であり、ここで TimeUnit は入力システムの TimeUnit プロパティに指定されたシステム時間単位です。

     周波数単位オプション

  • 度またはラジアン単位の位相

ナイキスト線図

  • 周波数

    既定では、rad/TimeUnit であり、ここで TimeUnit は入力システムの TimeUnit プロパティに指定されたシステム時間単位です。

     周波数単位オプション

極/零点配置図

  • 時間

    既定では、入力システムの TimeUnit プロパティに指定されたシステム時間単位です。

     時間単位オプション

  • 周波数

    既定では、rad/TimeUnit であり、ここで TimeUnit は入力システムの TimeUnit プロパティに指定されたシステム時間単位です。

     周波数単位オプション

特異値プロット

  • 周波数

    既定では、rad/TimeUnit であり、ここで TimeUnit は入力システムの TimeUnit プロパティに指定されたシステム時間単位です。

     周波数単位オプション

  • 周波数スケールは対数または線形です。

  • デシベル単位、または対数あるいは線形スケールを使用した絶対値で表した振幅

ステップ

  • 時間

    既定では、入力システムの TimeUnit プロパティに指定されたシステム時間単位です。

     時間単位オプション

[スタイル] ペイン

[スタイル] ペインでは、応答プロットのグリッドの表示と非表示を切り替えたり、フォントや軸のフォアグラウンド カラーを設定したりできます。

以下の選択肢があります。

  • グリッド — 既定で新規プロットでのグリッド表示を有効にします。

  • フォント — 応答プロットのタイトル、X/Y ラベル、目盛りラベル、I/O 名で使用されるフォントに対し、フォント サイズ、太字、イタリックを設定します。メニューからフォント サイズを選択するか、任意のフォント サイズの値をフィールドに入力します。

  • — 軸の前景に対して使用する色ベクトルを指定します。これは、X-Y 軸、グリッド ライン、目盛りラベルなどに適用されます。赤、緑、青 (RGB) のそれぞれの値を 3 要素からなるベクトルとして指定します。ベクトル要素の値は、0 から 1 の範囲です。

    RGB 値を数値として指定しない場合は、[選択] ボタンをクリックして、[色の選択] ダイアログ ボックスを開きます。

[オプション] ペイン

[オプション] ペインを使用すると、プロットで用いる応答の特性をカスタマイズできます。各応答プロットには、独自の特性とオプションの設定があります。フィールドの値を変更した場合は、キーボードの Enter キーを押して応答プロットを更新します。

応答プロットの応答特性のオプション

プロット

カスタマイズ可能な機能

ボード線図とボード振幅

  • 振幅応答

    振幅の下限を選択します。

  • 位相応答

    既定で、プロットは厳密な位相を表示します。[位相のラップ] をオンにして、位相を間隔 [–180º,180º) にラップします。異なる値で累積位相をラップするには、[分岐] フィールドに値を入力します。たとえば、「0」を入力するとプロットが位相を間隔 [0º,360º) にラップします。

    [位相オフセットの調整] をオンにして、特定の周波数において、位相を 0º ~ 360º の範囲内で特定値の近くに保ちます。

  • 同定されたモデルの信頼領域

    このオプションは System Identification Toolbox™ で使用できます。

    応答の信頼領域をプロットするための標準偏差の数を指定します。

    信頼領域を表示するには、プロットを右クリックして [特性][信頼領域] を選択します。

インパルス

  • 応答の特性

    xx% (割合を指定) 以内となる整定時間を表示します。

  • 同定されたモデルの信頼領域

    これらのオプションは System Identification Toolbox で使用できます。

    ゼロ平均間隔を使用して表示: インパルス応答 y と標準偏差 Δy をもつ同定されたモデルについて、不確かさ ±Δy を時間の関数としてプロットします (既定)。クリアされると、y±Δy が時間の関数としてプロットされます。

    表示する標準偏差の数: 不確かさをプロットするための標準偏差の数を指定します。

    信頼区間を表示するには、プロットを右クリックして [特性][信頼領域] を選択します。

ニコルス線図

  • 振幅応答

    振幅の下限を選択します。

  • 位相応答

    既定で、プロットは厳密な位相を表示します。[位相のラップ] をオンにして、位相を間隔 [–180º,180º) にラップします。異なる値で累積位相をラップするには、[分岐] フィールドに値を入力します。たとえば、「0」を入力するとプロットが位相を間隔 [0º,360º) にラップします。

    [位相オフセットの調整] をオンにして、特定の周波数において、位相を 0º ~ 360º の範囲内で特定値の近くに保ちます。

ナイキスト線図

  • 同定されたモデルの信頼領域

    これらのオプションは System Identification Toolbox で使用できます。

    表示する標準偏差の数: 信頼楕円をプロットするための標準偏差の数を指定します。

    間隔を表示: 信頼楕円の周波数間隔を指定します。既定値は 5 です。これは、5 つめの周波数サンプルごとに信頼楕円が表示されることを意味します。

    信頼楕円を表示するには、プロットを右クリックして [特性][信頼領域] を選択します。

極/零点配置図

  • 同定されたモデルの信頼領域

    このオプションは System Identification Toolbox で使用できます。

    信頼領域の特性を表示するための標準偏差の数を指定します。

    信頼領域を表示するには、プロットを右クリックして [特性][信頼領域] を選択します。

特異値プロット

なし

ステップ

  • 応答の特性

    xx% (割合を指定) 以内となる整定時間を表示します。

    xx% から yy% (割合を指定) までの立ち上がり時間を表示します。

  • 同定されたモデルの信頼領域

    このオプションは System Identification Toolbox で使用できます。

    応答の信頼領域をプロットするための標準偏差の数を指定します。

    信頼領域を表示するには、プロットを右クリックして [特性][信頼領域] を選択します。

プロパティ エディターを使用したサブプロットの編集

1 つの Figure ウィンドウ内に複数のプロットを作成する場合は、各プロットを個別に編集できます。たとえば、次のコードでは、ランダムに選択された 2 つのシステムにおけるステップ応答とインパルス応答の 2 つのプロットを含む Figure を作成します。

subplot(2,1,1)
step(rss(2,1))
subplot(2,1,2)
impulse(rss(1,1))

Figure ウィンドウが表示された後で、上 (ステップ応答) のプロットをダブルクリックすると、[プロパティ エディター] がアクティブになります。ステップ応答プロットの外枠に一連の小さなボックスが表示され、エディターのアクティブなプロットであることを示します。下 (インパルス応答) のプロットに切り替えるには、インパルス応答プロットの領域で 1 回クリックします。一連のボックスはインパルス応答に切り替わり、[プロパティ エディター] も更新されます。

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