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tcdf

スチューデントの t 累積分布関数

説明

p = tcdf(x,nu) は、x 内の値で評価した自由度 nu をもつ、スチューデントの t 分布の累積分布関数 (cdf) を返します。

p = tcdf(x,nu,'upper') は、下裾の値を 1 から減算するよりも正確に極端に上裾にある確率を計算するアルゴリズムを使用して、x 内の値で評価した自由度 nu の cdf の補数を返します。

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平均 1、標準偏差 2 の正規分布母集団からサイズ 100 の無作為標本を生成します。

rng default   % For reproducibility
mu = 1;
n = 100;
sigma = 2;
x = normrnd(mu,sigma,n,1);

標本平均、標本標準偏差、および標本の t スコアを計算します。

xbar = mean(x);
s = std(x);
t = (xbar-mu)/(s/sqrt(n))
t = 1.0589

tcdf を使用して、標本の t スコアよりも大きな t スコアをもつサイズ 100 の標本の確率を計算します。

p = 1-tcdf(t,n-1)
p = 0.1461

この確率は、平均が 1 である正規母集団から標本が派生するという帰無仮説と、平均が 1 より大きいという対立仮説について、t 検定で返される p 値と同じです。

[h,ptest] = ttest(x,mu,0.05,'right');
ptest
ptest = 0.1461

自由度 99 のスチューデントの t 分布に従う観測値が区間 [10 Inf] に含まれる確率を特定します。

p1 = 1 - tcdf(10,99)
p1 = 0

tcdf(10,99) はほぼ 1 なので、p10 になります。極端に上裾にある確率をより正確に tcdf に計算させるため、'upper' を指定します。

p2 = tcdf(10,99,'upper')
p2 = 5.4699e-17

'upper' を使用して右裾の p 値を計算することもできます。

入力引数

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cdf を評価する値。スカラー値またはスカラー値の配列を指定します。

  • 複数の値で cdf を評価するには、配列を使用して x を指定します。

  • 複数の分布の cdf を評価するには、配列を使用して nu を指定します。

入力引数 x および nu のいずれかまたは両方が配列である場合、配列のサイズは同じでなければなりません。この場合、tcdf は配列入力と同じサイズの定数配列に各スカラー入力を拡張します。p の各要素は、x 内の対応する要素で評価され、nu 内の対応する要素によって指定された分布の cdf の値です。

例: [-1,0,3,4]

データ型: single | double

スチューデントの t 分布の自由度。正のスカラー値、または正のスカラー値の配列として指定します。

  • 複数の値で cdf を評価するには、配列を使用して x を指定します。

  • 複数の分布の cdf を評価するには、配列を使用して nu を指定します。

入力引数 x および nu のいずれかまたは両方が配列である場合、配列のサイズは同じでなければなりません。この場合、tcdf は配列入力と同じサイズの定数配列に各スカラー入力を拡張します。p の各要素は、x 内の対応する要素で評価され、nu 内の対応する要素によって指定された分布の cdf の値です。

例: [9,19,49,99]

データ型: single | double

出力引数

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x 内の値で評価した cdf の値。スカラー値、またはスカラー値の配列として返されます。p は、必要なスカラー拡張後の x および nu と同じサイズになります。p の各要素は、x 内の対応する要素で評価され、nu 内の対応する要素によって指定された分布の cdf の値です。

詳細

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スチューデント t 累積分布関数

スチューデントの t 分布は、1 パラメーターの曲線群です。パラメーター ν は自由度です。スチューデントの t 分布は、ゼロ平均をもちます。

スチューデント t 分布の cdf は次のようになります。

p=F(x|ν)=xΓ(ν+12)Γ(ν2)1νπ1(1+t2ν)ν+12dt,

ここで、ν は自由度、Γ( · ) はガンマ関数です。結果 p は、自由度が ν である t 分布に従う単一の観測値が区間 [–∞, x] に含まれる確率です。

詳細は、スチューデントの t 分布を参照してください。

代替機能

  • tcdf はスチューデントの t 分布専用の関数です。Statistics and Machine Learning Toolbox™ には、さまざまな確率分布をサポートする汎用関数 cdf もあります。cdf を使用するには、確率分布の名前とパラメーターを指定します。分布専用の関数 tcdf は汎用関数 cdf より高速です。

  • 確率分布の累積分布関数 (cdf) または確率密度関数 (pdf) のプロットを対話的に作成するには、確率分布関数アプリを使用します。

拡張機能

C/C++ コード生成
MATLAB® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

バージョン履歴

R2006a より前に導入