beta
ベータ関数
説明
例
数値入力についてのベータ関数の計算
次の数値についてベータ関数を計算します。これらの数値はシンボリック オブジェクトではないため、結果は浮動小数点数となります。
[beta(1, 5), beta(3, sqrt(2)), beta(pi, exp(1)), beta(0, 1)]
ans = 0.2000 0.1716 0.0379 Inf
シンボリック入力についてのベータ関数の計算
シンボリック オブジェクトに変換された数値のベータ関数を計算します。
[beta(sym(1), 5), beta(3, sym(2)), beta(sym(4), sym(4))]
ans = [ 1/5, 1/12, 1/140]
どちらか一方または両方のパラメーターが複素数の場合は、これらの数値をシンボリック オブジェクトに変換します。
[beta(sym(i), 3/2), beta(sym(i), i), beta(sym(i + 2), 1 - i)]
ans = [ (pi^(1/2)*gamma(1i))/(2*gamma(3/2 + 1i)), gamma(1i)^2/gamma(2i),... (pi*(1/2 + 1i/2))/sinh(pi)]
負のパラメーターについてのベータ関数の計算
負のパラメーターのベータ関数を計算します。どちらか一方または両方の引数が負の数値である場合は、これらの数値をシンボリック オブジェクトに変換します。
[beta(sym(-3), 2), beta(sym(-1/3), 2), beta(sym(-3), 4), beta(sym(-3), -2)]
ans = [ 1/6, -9/2, Inf, Inf]
行列入力についてのベータ関数の計算
行列 A
と値 1
に対して beta
を呼び出します。結果はベータ関数 beta(A(i,j),1)
の行列となります。
A = sym([1 2; 3 4]); beta(A,1)
ans = [ 1, 1/2] [ 1/3, 1/4]
ベータ関数の微分
ベータ関数を微分してから、変数 t に値 2/3 を代入し、vpa
を使用して結果を近似します。
syms t u = diff(beta(t^2 + 1, t)) vpa(subs(u, t, 2/3), 10)
u = beta(t, t^2 + 1)*(psi(t) + 2*t*psi(t^2 + 1) -... psi(t^2 + t + 1)*(2*t + 1)) ans = -2.836889094
ベータ関数の展開
次のベータ関数を展開します。
syms x y expand(beta(x, y)) expand(beta(x + 1, y - 1))
ans = (gamma(x)*gamma(y))/gamma(x + y) ans = -(x*gamma(x)*gamma(y))/(gamma(x + y) - y*gamma(x + y))
入力引数
詳細
ヒント
ベータ関数は、正の数値と正の実数部をもつ複素数に対して一意に定義されます。他の数値に対しては近似されます。
シンボリック オブジェクトではない数値について
beta
を呼び出すと、MATLAB® 関数beta
が呼び出されます。この関数では実数の引数だけが受け入れられます。複素数のベータ関数を計算する場合は、sym
を使用してその数値をシンボリック オブジェクトに変換し、そのシンボリック オブジェクトに対してbeta
を呼び出します。片方または両方のパラメーターが負の数値である場合、
sym
を使用してその数値をシンボリック オブジェクトに変換し、そのシンボリック オブジェクトに対してbeta
を呼び出します。ベータ関数に特異点がある場合、
beta
は正の無限大Inf
を返します。beta(sym(0),0)
、beta(0,sym(0))
およびbeta(sym(0),sym(0))
はNaN
を返します。beta(x,y) = beta(y,x)
とbeta(x,A) = beta(A,x)
の 2 つがあります。少なくとも 1 つの入力引数はスカラーであるか、両方の引数は同じサイズのベクトルまたは行列でなければなりません。一方の入力引数がスカラーであり、もう一方の入力引数がベクトルまたは行列である場合、
beta(x,y)
によってスカラーは、すべての要素がそのスカラーと等しい、もう一方の引数と同じサイズのベクトルまたは行列に拡張されます。
参照
[1] Zelen, M. and N. C. Severo. “Probability Functions.” Handbook of Mathematical Functions with Formulas, Graphs, and Mathematical Tables. (M. Abramowitz and I. A. Stegun, eds.). New York: Dover, 1972.
バージョン履歴
R2014a で導入