アクションでサポートされるシンボル
boolean シンボル true
および false
true
および false
というシンボルを使用して論理定数を表します。これらのシンボルを式内でスカラーとして使用できます。たとえば、以下のように使用します。
cooling_fan = true; heating_fan = false;
ヒント
これらのシンボルでは、大文字と小文字が区別されます。したがって、TRUE
および FALSE
は boolean シンボルではありません。
以下のような場合は、true
および false
を使用しないでください。使用すると、エラー メッセージが表示されます。
代入ステートメント
true++;
false += 3;
[true, false] = my_function(x);
暗黙的な
change
イベントの引数 (暗黙的イベントを使用したチャート動作の制御 を参照)change(true);
chg(false);
ベクトルまたは行列のインデックス付け (Stateflow でのベクトルおよび行列の演算を参照)
x = true[1];
y = false[1][1];
メモ
true
および false
を Stateflow® データ オブジェクトとして定義すると、true
および false
のカスタム定義によって、組み込みの boolean 定数がオーバーライドされます。
コメント シンボル %、//、/*
以下の例に示すように、コメントを表すにはシンボル %
、//
および /*
を使用します。
% MATLAB comment line // C++ comment line /* C comment line */
組み込みターゲットの生成コード内にコメントを含めることもできます (モデル コンフィギュレーション パラメーター: コメント (Simulink Coder)を参照)。生成コード内の C チャートのコメントには、マルチバイト文字コードを使用します。これは、英語のアルファベット以外 (たとえば、日本語の漢字など) の文字コードでコメントを作成できることを意味します。
16 進数表記法シンボル 0xFF
C チャートは、C スタイルの 16 進数表記法をサポートしています (たとえば、0xFF
)。10 進数値を使用できる場合であれば、16 進数値を使用できます。
無限大シンボル inf
C チャートで無限大を表すには、MATLAB® のシンボル inf
を使用します。n/0
(n
はゼロでない実数) などの計算の結果は、inf
になります。
メモ
inf
を Stateflow データ オブジェクトとして定義すると、inf
のカスタム定義によって、組み込みの値が変更されます。
行継続シンボル ...
式が次の行に継続することを明示するには、行末に文字 ...
を使用します。たとえば、以下のように、ステート アクションで行継続シンボルを使用できます。
entry: total1 = 0, total2 = 0, ...
total3 = 0;
MATLAB 表示シンボル ;
式の後のセミコロンを省略すると、診断ビューアーに式の結果が表示されます。セミコロンを使用した場合、結果は表示されません。
単精度浮動小数点数シンボル F
C チャートで単精度浮動小数点数を指定するには、末尾に F
を使用します。たとえば、値 4.56 の単精度定数を指定するには、アクション ステートメント x = 4.56F;
を使用します。数値の後端に F
が使用されていない場合は、倍精度であると想定されます。
時間シンボル t
チャートがシミュレーション ターゲットの Simulink® 信号から継承した絶対時間を表すには、文字 t
を使用します。たとえば、条件 [t - On_time > Duration]
という指定では、シミュレーション時間 t
と On_time
との差が Duration
の値を上回った場合に条件が真になります。
t
は特定のアプリケーションやターゲット ハードウェアによって異なるため、t
の意味は非シミュレーション ターゲットでは未定義です。
メモ
t
を Stateflow データ オブジェクトとして定義すると、t
のカスタム定義によって、組み込みの値が変更されます。