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シミュレーションのステップ実行

この例では、ブロック線図に信号値を表示しながらシミュレーションのメジャー タイム ステップをステップ実行する方法を示します。この例では、[ステップを進める] をクリックしてシミュレーションを開始するため、最初のメジャー タイム ステップの後にシミュレーションが一時停止します。[一時停止] をクリックして一時停止した後やシミュレーションがブレークポイントで一時停止した後に、その時点からシミュレーションのステップ実行を開始することもできます。シミュレーションがブレークポイントで一時停止しているときに、ブロックごとにタイム ステップをステップ実行する追加のステップ オプションを使用できます。詳細については、信号のブレークポイントを使用したシミュレーションのデバッグを参照してください。

モデルを開いて構成

モデル vdp を開きます。このモデルはファン デル ポールの方程式を実装します。モデルの詳細については、Van der Pol Oscillatorを参照してください。

openExample("simulink_general/VanDerPolOscillatorExample",...
    supportingFile="vdp")

The model vdp.

モデルの解析とデバッグを行うときにシミュレーションを複数実行することがあります。時間の節約のためにモデルのコンパイルを 1 回目のシミュレーションの前にのみ行うには、高速リスタートを有効にします。Simulink® ツールストリップの [シミュレーション] タブで [高速リスタート] をクリックします。

端子の値ラベルを追加して、シミュレーションのステップ実行中に信号値を確認できます。キャンバスの左上で空の領域をクリックし、ドラッグしてブロック線図内のすべての項目を選択します。次に、[デバッグ] タブの [ツール] セクションの [端子の値] ボタン グループで [選択した信号の端子の値のラベルを表示します] をクリックします。端子の値ラベルを追加した後、シミュレーションで最初にステップを進めるまで、端子の値ラベルには no data yet と表示されます。

The model vdp with port value labels on all signals.

一度に 1 ステップずつ進める

シミュレーションを最初から一度に 1 ステップずつ実行する場合は、[ステップを進める] をクリックしてシミュレーションを開始できます。Simulink ツールストリップの [シミュレーション] タブで [ステップを進める] をクリックして、モデル vdp のシミュレーションを開始します。シミュレーションが開始され、最初のシミュレーション時間の出力値を計算した後、次のシミュレーション時間に進む直前で一時停止します。

The model vdp with port value labels on all signals. The port value labels display the current signal values.

シミュレーション ステータスとシミュレーション時間の監視には、Simulink エディターの下部のステータス バーを使用します。ステータス バーの中央に、最後のメジャー タイム ステップの時間と、シミュレーション ステータスを示す進行状況バーが表示されます。一部のソルバーでは、[ステップを進める] をクリックしたときに、次のメジャー タイム ステップの時間を判定するための計算が、シミュレーション ループ内でシミュレーションが一時停止するよりも前に実行されます。この場合、ソルバーはシミュレーション時間内でブロック線図よりも前方になります。ソルバーがシミュレーション時間内で前方に移動したことを示すために、シミュレーション時間にアスタリスクが追加されます。

The status bar shows the simulation time is 0 with an asterisk and the simulation is paused.

[ステップを進める] をクリックするたびに、シミュレーションが 1 メジャー タイム ステップずつ進みます。ステータス バーの時間が更新され、端子の値ラベルも更新されて新しい信号値が表示されます。

一度に複数のタイム ステップずつ進める

[ステップを進める] をクリックするたびに複数のタイム ステップずつシミュレーションを進めるには、シミュレーション ステップ オプションを構成します。[シミュレーション ステップ オプション] ダイアログ ボックスを開くには、[ステップを戻す] ボタンの矢印をクリックし、[シミュレーション ステップの設定] を選択します。[シミュレーション ステップ オプション] ダイアログ ボックスで、[戻る/進むステップ数]5 と指定します。次に、[OK] をクリックします。

ここで、[ステップを進める] をもう一度クリックすると、シミュレーションが 5 メジャー タイム ステップ分進みます。時間変化のインクリメントが大きくなり、ステータス バーで全体的なシミュレーションの進行状況を確認できます。

Scope ブロックをダブルクリックします。プロットが更新され、信号 x1x2 のシミュレーションの進行に応じたデータが表示されます。[ステップを進める] をクリックすると Scope ブロックが更新され、さらに 5 タイム ステップ分のデータが表示されます。

The Scope block displays approximately 7 seconds worth of simulation data for the signals x1 and x2.

シミュレーションのステップを戻す

シミュレーションのステップを戻すには、ステップを戻す機能を有効にする必要があります。シミュレーションのステップを戻す機能をサポートするために、シミュレーションを進めているときにモデルの操作点のスナップショットがキャプチャされます。これらのスナップショットのキャプチャにはメモリが必要であり、シミュレーションのパフォーマンスに影響することがあります。詳細については、シミュレーションのステップ実行の仕組みを参照してください。

[シミュレーション ステップ オプション] ダイアログ ボックスを開きます。[ステップを戻す] ボタンの矢印をクリックし、[シミュレーション ステップの設定] を選択します。[シミュレーション ステップ オプション] ダイアログ ボックスで、[ステップを戻す機能を有効にする] を選択し、[OK] をクリックします。

シミュレーションの開始時点でステップを戻す機能を有効にしていなかったため、これまでの時点のシミュレーションのスナップショットはありません。ステップを戻すには、その前にステップを進める必要があります。ステップを戻す機能を有効にした時点よりも前のシミュレーション時間にステップを戻すことはできません。

[ステップを進める] を 2 回クリックします。その後、[ステップを戻す] をクリックします。ステータス バーのシミュレーション時間が更新され、ステップを戻した時間が反映されます。端子の値ラベルも更新され、ステップを戻した時間における値が表示されます。

The model vdp with port value labels on each signal and the status bar.

[ステップを戻す] を 2 回クリックした時点で、このシミュレーションのステップをそれ以上戻すことはできなくなるため、[ステップを戻す] ボタンが無効になります。

シミュレーションの完了または停止

シミュレーションのステップ実行が完了したら、最後までシミュレーションを続行するか、現在のタイム ステップでシミュレーションを停止できます。

シミュレーション終了時間までシミュレーションを実行するには、[シミュレーション] タブで [続行] をクリックします。

現在のタイム ステップでシミュレーションを停止するには、[シミュレーション] タブで [停止] をクリックします。

参考

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