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シミュレーション データ インスペクターでのデータの再生

この例では、データを検証して直感的に理解するために、シミュレーション データ インスペクターでデータを再生する方法を説明します。データを再生すると、カーソルはビュー内のすべてのサブプロットで同期してスイープし、信号値を表示します。再生速度を変更したり、一時停止してサンプルごとにカーソル移動したり、ズームしたりしてデータを検証できます。インポートされたデータや、シミュレーションでログ記録されたデータを再生できます。

この例では、1 つのセッションに保存された、ログ記録されたシミュレーション データを使用します。このセッションには、ex_vdp_mu モデルからログ記録されたデータの 2 つの実行が含まれます。Run 1: ex_vdp_mu のデータが表示領域にプロットされます。

セッションを読み込み、シミュレーション データ インスペクターを開いてデータを表示します。

Simulink.sdi.load('ex_vdp_mu.mldatx');
Simulink.sdi.view

データの再生

データを再生するとき、シミュレーション データ インスペクターは、同期されたカーソルをアニメーション化し、プロットされた信号の最長時間によって決まる期間を通して動かします。シミュレーション データ インスペクターで再生や一時停止を行っても、モデルやシミュレーションには影響しません。

シミュレーション データ インスペクターで再生コントロールを表示するには、[再生コントロールの表示/非表示を切り替えます] ボタンをクリックします。

[再生] ボタンをクリックします。

同期されたカーソルがサブプロット全体をスイープし、時間の経過とともにカーソルが動くのに合わせて信号値が表示されます。既定では、シミュレーション データ インスペクターは、1 秒当たり 1 秒の速度でデータを再生します。つまり、カーソルは、1 秒間のデータを時計時間で 1 秒間かけて移動します。検証するデータに合わせて、再生速度を調整できます。既定では、シミュレーション データ インスペクターは 1x の速度で再生します。速度を変更するには、速度ラベルの両側にある矢印のいずれかをクリックするか、ラベルをクリックして希望する再生速度を入力します。

The Simulation Data Inspector replays the simulation. There are two subplots. The x1 signal is plotted in the upper subplot. The x2 signal is plotted in the lower subplot.

シミュレーション データ インスペクターは、プロットされた信号の最長時間と再生速度に基づいてカーソルを動かします。再生中の特定の時点におけるカーソル位置は、プロットされた信号に含まれるサンプルの時間値によって決まるわけではありません。カーソル位置がプロットされた信号に含まれるサンプルと対応しない場合、シミュレーション データ インスペクターは、信号の [内挿] プロパティで定義されたメソッドを使用して、表示する値を内挿します。カーソル値の後ろにアスタリスクが付いている場合、その値が内挿されていることを示します。

再生中のデータ値の検証

データのサンプル値を検証するために、再生を一時停止することができます。再生を一時停止したら、[ステップを進める] ボタンと [ステップを戻す] ボタンを使用して、カーソルをサンプルごとに動かすことができます。カーソルは、プロットされたすべての信号において次の時間点に移動します。プロットされた信号にサンプルが存在しない場合、シミュレーション データ インスペクターが値を内挿します。

再生を一時停止し、[ステップを進める] ボタンと [ステップを戻す] ボタンを使用して信号の値を表示します。

The replay of the simulation is paused. Using the Step forward button, you can view the signal values.

再生中のズーム

再生中にデータの任意の領域をズームして、信号値と関係性をより詳しく検証することができます。信号の一部を表示するのは、データが長い期間にわたり、サンプル レートが高い場合に特に役立ちます。たとえば、Run 2: ex_vdp_mu から信号をプロットします。

Run 2 のデータは、ex_vdp_mu モデルのかなり長時間のシミュレーションであり、シミュレーション中に Mu の値を変化させています。信号全体を一度に表示すると、曲線の特性の変化を解析するのは困難になります。データを再生する前に、[可視化設定][時間範囲] を 100 に変更して、最初の 100 秒を表示させます。また、ナビゲーション ペインを折りたたむと、表示領域を広げることができます。その後、データを再生します。

Run 2, which is a much longer simulation of the same model, is plotted with x1 in the upper subplot and x2 and Mu: Gain plotted in the lower subplot. The time span is from 0 to 100.

カーソルがデータのズーム部分の終わりに近づいたら、[ビューに合わせる] ボタンをクリックして、信号全体を表示します。そして、[時間軸方向にズーム イン] オプションを使用すると、信号の別の領域を選択して、再生中により詳しく検証することができます。

Use the Zoom in time option to highlight the time span you want to view.

長いシミュレーションを再生するときは、再生速度を調整したり、時間マーカーをドラッグして注目する領域のデータを再生したりすることもできます。

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