Main Content

PS-Simulink Converter

物理量信号を Simulink 出力信号に変換

  • PS-Simulink Converter block

ライブラリ:
Simscape / Utilities

説明

PS-Simulink Converter ブロックは、物理量信号を Simulink® 出力信号に変換します。このブロックは、Simscape™ 物理ネットワークの出力を Simulink スコープや他の Simulink ブロックに接続する場合に使用します。

モデル キャンバスでのブロック アイコンの表示

信号の変換を最小限のキャンバス スペースで示すために、ブロックが他のブロックに接続されているかどうかに基づいてブロック アイコンが動的に変わるようになっています。

ブロックの状態ブロック アイコン

切断

他のブロックに接続

単位の変換とチェック

[出力信号単位] パラメーターで出力信号の目的の単位を指定できます。これらの単位は、ブロックに入る入力物理量信号の単位に相応するものでなければなりません。目的の出力単位を指定すると、ブロックで変換係数と等しいゲインが適用されてから Simulink 信号が出力されます。たとえば、ブロックに入る入力物理量信号がメートル単位の変位である場合に [出力信号単位]mm に設定すると、ブロックで入力信号の値に 1e3 が乗算されてから、その値が出力されます。出力信号の単位が入力信号の単位と同じ場合、ゲインは適用されません。

[出力信号単位] パラメーターの既定値である [継承] を使用すると、単位の伝播ルールに基づいて、ブロックに入る入力物理量信号の単位と一致するようにブロックの出力端子の単位が自動的に設定されます。これにより、相応する出力単位について心配することなく、PS-Simulink Converter ブロックを任意の信号に簡単に接続できます。

次のブロック線図で、PS-Simulink Converter ブロックの入力信号は N*m 単位のトルクであり、出力信号の単位を指定しなければ Display ブロックに表示される値は 10 になります。PS-Simulink Converter ブロックの [出力信号単位] パラメーターの値を N*cm に変更すると、この図に示されているように Display ブロックのトルクの値が 1000 に変わります。

出力信号が熱力学の変数に関連するものであり、温度の単位が含まれている場合は、アフィン変換を適用する必要があるかどうかを判断しなければなりません。詳細については、アフィン変換を適用する場合を参照してください。通常、出力信号が相対温度、つまり温度の変化を表す場合は、線形変換 ΔTnew = L * ΔTold (既定のメソッド) を適用する必要があります。一方、出力信号が絶対温度を表す場合は、アフィン変換 Tnew = L * Told + O を適用する必要があります。

次のブロック線図では、Display ブロックに室温が表示されます。これを摂氏温度で表示する場合は、PS-Simulink Converter ブロックを開き、[出力信号単位] フィールドに「degC」と入力して、[アフィン変換を適用] チェック ボックスをオンにします。表示される測定値は 24.35 になります。一方、[アフィン変換を適用] チェック ボックスをオフのままにすると、Display ブロックに 297.5 と表示されます。

メモ

出力信号に対して [出力信号単位] パラメーターを使用して指定した単位は、物理ネットワークの外部には伝播されません。ただし、ブロックの出力端子に接続された Simulink 信号の属性としても物理単位を指定している場合は、2 つの単位が一致するかどうかがソフトウェアでチェックされます。詳細については、Simulink の単位の取り扱いを参照してください。

端子

入力

すべて展開する

ブロックで出力 Simulink 信号に変換する入力物理量信号。

出力

すべて展開する

ブロックから入力物理量信号の変換後に出力される Simulink 信号。信号のサイズは入力物理量信号のサイズと一致します。[出力信号単位] パラメーターと [アフィン変換を適用] チェック ボックスを使用すると、入力信号の値にスケーリングと線形オフセットを適用して出力信号の正しい値を計算できます。

データ型: double

パラメーター

すべて展開する

ベクトルの物理量信号の出力方法を指定します。

  • 継承 — Simulink 出力信号の形式を物理量信号の形式と一致するスカラー、行ベクトル、列ベクトル、または 2 次元行列に設定します。

  • 1 次元配列 — 物理量信号が行ベクトルまたは列ベクトルの場合に、出力信号の形式を Simulink の 1 次元配列に設定します。このオプションは、そのような信号のプロットを簡略化する場合に使用します。

出力信号の目的の単位を指定します。これらの単位は、ブロックに入る入力物理量信号の単位に相応するものでなければなりません。指定した単位は、入力物理量信号の実際の単位と比較され、変換係数と等しいゲインが適用されてから Simulink 信号が出力されます。ドロップダウン リストから単位を選択するか、目的の単位の名前 (rpm など) または有効な式 (mm/s など) を入力できます。詳細および単位の省略形の一覧については、ブロック ダイアログで単位を指定する方法および単位の定義を参照してください。既定値は inherit です。この場合、出力の単位はブロックの入力端子の単位と一致し、ゲインは適用されません。

このチェック ボックスは、アフィン オフセットがあるかどうかは関係なく、degCdegF などの変換可能な単位にのみ適用されます。このチェック ボックスは、出力信号が摂氏または華氏の絶対温度を表す場合にオンにします。詳細については、熱単位の変換を参照してください。

拡張機能

C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

バージョン履歴

R2007a で導入

すべて展開する