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Slurm、PBS Pro、OpenPBS、LSF、TORQUE 向けの構成

以下の手順に従い、組み込みのクラスター タイプを使用して MATLAB® Parallel Server™ インストール環境を Slurm、PBS Pro®、OpenPBS、LSF®、および TORQUE と連携するように構成します。

組み込みのクラスター タイプまたは Generic を使用して、クラスター プロファイルを作成することができます。ベスト プラクティスとしては、可能であれば組み込みのクラスター タイプを使用します。

以下の場合は Generic クラスター プロファイルを使用する必要があります。

  • 組み込みのクラスター タイプがないクラスターに接続する

  • MATLAB クライアントとクラスター ノードに共有ファイル システムがない

  • MATLAB クライアント マシンがサードパーティ製スケジューラにジョブを直接投入できない

  • 並列ジョブをクラスターに投入する方法を完全にカスタマイズする必要がある

Generic クラスター タイプを使用してクラスターを構成するには、汎用スケジューラ インターフェイスを使用した構成を参照してください。

クラスター プロファイルの作成とインストールの検証

この手順では、並列計算製品がインストールされ、クラスター上で正しく構成されているかを検証します。

手順 1: クラスター プロファイルの作成

この手順では、後続の手順で使用するクラスター プロファイルを作成します。

  1. クラスター プロファイル マネージャーを起動します。[ホーム] タブの [環境] 領域で、[並列][クラスターの作成と管理] を選択します。

  2. クラスター プロファイル マネージャーで、[クラスター プロファイルの追加][LSF] (あるいは必要に応じて [Slurm][PBS Pro]、または [Torque]) を選択して、新規プロファイルを作成します。

  3. リストで新しいプロファイルが選択されている状態で、[名前の変更] をクリックし、プロファイル名を編集して「InstallTest」にします。Enter キーを押します。

  4. [プロパティ] タブで、次のフィールドの設定を行います。

    1. [説明] フィールドに「For testing installation」と入力します。

    2. [JobStorageLocation] で、ジョブおよびタスクのデータを保存する場所 (共有ファイル システムがある場合は、すべてのワーカー マシンからアクセスできる場所) を設定します。

      メモ

      JobStorageLocation は、異なるバージョンを実行している並列計算製品間で共有しないでください。クラスター上の各バージョンで独自の JobStorageLocation をもつようにします。

    3. [NumWorkers] フィールドに、検証テストを実行するワーカーの数をライセンスの制限内で設定します。

    4. [ClusterMatlabRoot] を、ワーカー マシンにより実行される MATLAB のインストール場所に設定します。

    5. [SubmitArguments] で、特定のクラスターおよびスケジューラで必要な任意の追加コマンド引数を設定します。

    6. LSF を使用している場合は、[OperatingSystem] をワーカー マシンのオペレーティング システムに設定します。

    7. [HasSharedFilesystem] で、クライアントおよびワーカーが同じデータの場所を共有できるかどうかを設定します。

      ダイアログ ボックスは次のように表示されますが、Slurm、PBS Pro、OpenPBS、または TORQUE の各スケジューラでは多少の違いがあります。

      Cluster Profile Manager with the InstallTest cluster profile selected. The cluster properties for the InstallTest cluster are shown in the right pane.

  5. [完了] をクリックしてクラスター プロファイルを保存します。

手順 2:クラスター プロファイルの検証

この手順では、クラスター プロファイルを検証し、その結果を基にインストール環境を検証します。プロファイルの検証時に、使用するワーカーの数を指定できます。[検証] タブでワーカー数を指定しない場合、検証では、[プロパティ] タブの NumWorkers プロパティで指定されている値と同数のワーカーの使用が試みられます。より少ないワーカー数を指定すると、クラスター全体を占有せずに構成を検証することができます。

  1. MATLAB デスクトップからクラスター プロファイル マネージャーを起動します (まだ開いていない場合)。[ホーム] タブの [環境] 領域で、[並列][クラスターの作成と管理] を選択します。

  2. 一覧でクラスター プロファイルを選択します。

  3. [検証] タブをクリックします。

  4. チェック ボックスを使用してすべてのテストまたは検証段階のサブセットを選択し、プロファイルの検証時に使用するワーカーの数を指定します。

  5. [検証] をクリックします。

[検証結果] タブに出力が表示されます。次の図では、すべての検証テストをパスしたプロファイルの結果が表示されています。

Cluster Profile Manager with the local cluster profile selected. The validation results for the local cluster are shown in the right pane.

メモ

検証をパスしなかった場合は、MathWorks インストール サポート チームにお問い合わせください。

検証がパスすると、他の並列アプリケーションで利用可能な有効なプロファイルの準備ができたことになります。ご使用のアプリケーションに合わせて、NumWorkersRangeAttachedFilesAdditionalPaths など、プロファイルを変更することができます。

他のユーザー用にプロファイルを保存するには、プロファイルを選択して [エクスポート] をクリックしてから、目的の場所にプロファイルをファイルとして保存します。後で、クラスター プロファイル マネージャーの実行中に、他のユーザーは [インポート] をクリックしてこのプロファイルをインポートできます。

Windows クラスターでの LSF スケジューラの構成

クラスターが既に mpiexec および smpd を使用するように設定されている場合、互換性のある MPI 実装ライブラリを使用していれば、matlabroot\toolbox\parallel\mpi\mpiLibConf.m で定義されている既存の構成で Parallel Computing Toolbox™ ソフトウェアを使用できます。ただし、クラスター上に mpiexec がなく、それを使用する必要がある場合は、並列計算製品に付属の mpiexec ソフトウェアを使用できます。

mpiexec および smpd の詳細については、MPICH のホーム ページを参照してください。ユーザー ガイドおよびインストール手順を表示するには、このページで Documentation、User's Guide を選択します。

以下の手順において、matlabroot は MATLAB のインストールの場所を示します。

mpiexec を使用してジョブを分散するには、MATLAB ワーカーの実行に使用されるすべてのノードで smpd サービスが実行されていなければなりません。

メモ

smpd 実行可能ファイルは、マッピング先のドライブからは実行されません。ローカルにインストールするか、実行可能ファイルへの UNC 絶対パス名を使用します。Microsoft® Windows Vista® はネットワーク共有インストール環境にある smpd 実行可能ファイルをサポートしないため、Windows Vista ではローカルにインストールしなければなりません。

  1. 管理者権限をもつユーザーとしてログインします。

  2. Windows® コマンド プロンプトに入力して smpd を開始します。

    matlabroot\bin\win64\smpd -install

    このコマンドにより、サービスがインストールされ、開始されます。このサービスはインストールされている限り、ノードの起動時に開始されます。

  3. このマシンがワーカー マシンであり、ここでインストーラーを実行しておらず MATLAB Parallel Server ソフトウェアがインストールされていない場合 (たとえば、共有インストールから MATLAB Parallel Server ソフトウェアを実行している場合)、Windows コマンド プロンプトで次のコマンドを実行します。

    matlabroot\bin\matlab.bat -install_vcrt
    

    このコマンドにより、スケジューラによるジョブの実行に必要な Microsoft ランタイム ライブラリがインストールされます。

  4. クラスター ノード上で Windows ファイアウォールを使用している場合は、Windows コマンド プロンプトで次を実行します。

    matlabroot\toolbox\parallel\bin\addMatlabToWindowsFirewall.bat
    

    このコマンドにより、許可されたプログラムとして MATLAB が追加されます。別のファイアウォールを使用している場合は、これと同様の内容になるように構成しなければなりません。

  5. このノードで実行されるジョブの投入ユーザーとしてログインします。

  6. 以下を入力して、このユーザーの mpiexec の使用を登録します。

    matlabroot\bin\win64\mpiexec -register
  7. このマシン上でジョブを実行するすべてのユーザーについて、手順 5 ~ 6 を繰り返します。

  8. クラスター内のすべての Windows ノード上で、これらすべての手順を繰り返します。

サーバー上の Windows ファイアウォールの構成

クラスター ノード上で Windows ファイアウォールを使用している場合は、次を行います。

  1. 管理者権限をもつユーザーとしてログインします。

  2. Windows コマンド プロンプトで次を実行します。

    matlabroot\toolbox\parallel\bin\addMatlabToWindowsFirewall.bat
    

    このコマンドは、許可されたプログラムとして MATLAB を追加します。別のファイアウォールを使用している場合は、これと同様の内容になるように構成しなければなりません。