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ncwriteschema

netCDF ファイルに netCDF スキーマ定義を追加

    説明

    ncwriteschema(filename,schema) は、filename で定義された netCDF ファイルに schema で定義された属性、次元、変数定義、およびグループ構造を作成するか追加します。

    ncwriteschemancinfo と組み合わせて使用すると、既存ファイルのスキーマに基づいて netCDF ファイルを作成できます。

    メモ

    ncwriteschema は変数データの書き込みを行いません。作成した変数にデータを書き込むには、ncwrite を使用します。制限のない次元の初期サイズは、データを書き込まない限り 0 のままです。

    メモ

    ncwriteschema は、既存ファイルの形式を変更できません。また、filename の既存の変数や次元を再定義することもできません。既にファイルに存在する属性、次元、変数定義、またはグループ構造が schema に含まれている場合、ncwriteschema は警告を表示しますが、処理を続行します。

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    2 つの次元定義を使用して、クラシック形式の netCDF ファイルのスキーマを定義します。そのスキーマを netCDF ファイルに書き込みます。

    mySchema.Name = "/";
    mySchema.Format = "classic";
    mySchema.Dimensions(1).Name = "time";
    mySchema.Dimensions(1).Length = Inf;
    mySchema.Dimensions(2).Name = "rows";
    mySchema.Dimensions(2).Length = 10;
    ncwriteschema("emptyFile.nc",mySchema)

    emptyfile.nc の内容を表示します。

    ncdisp("emptyfile.nc")
    Source:
               pwd\emptyfile.nc
    Format:
               classic
    Dimensions:
               time = 0     (UNLIMITED)
               rows = 10

    ncinfo を使用してファイル example.nc から peaks 変数のスキーマを取得し、このスキーマを新しいファイルに書き込みます。

    myVarSchema = ncinfo("example.nc","peaks");
    ncwriteschema("peaksFile.nc",myVarSchema)

    example.nc から peaks のデータを読み取って新しいファイルに書き込み、その結果を確認します。

    peaksData = ncread("example.nc","peaks");
    ncwrite("peaksFile.nc","peaks",peaksData)
    ncdisp("peaksFile.nc")
    Source:
               pwd\peaksFile.nc
    Format:
               netcdf4
    Dimensions:
               x = 50
               y = 50
    Variables:
        peaks
               Size:       50x50
               Dimensions: x,y
               Datatype:   int16
               Attributes:
                           _FillValue  = -32767
                           description = 'z = peaks(50);'

    入力引数

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    ファイル名。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。既存の netCDF ファイルの名前か、新規の netCDF ファイルに割り当てる名前を指定します。

    filename が存在しない場合、schemaFormat フィールドで別の形式が指定されていない限り、ncwriteschemanetcdf4_classic 形式を使用して netCDF ファイルを作成します。

    例: "myFile.nc"

    NetCDF ファイル、グループ、次元、または変数のスキーマ。構造体または構造体配列として指定します。schema 引数で、netCDF ファイル、netcdf4 形式の netCDF ファイル内のグループ、1 つ以上の netCDF 次元、または 1 つ以上の netCDF 変数のいずれかを表すことができます。ファイルまたはグループのスキーマには、変数スキーマのフィールド、次元スキーマのフィールド、あるいはその両方を含めることができます。ncinfo の出力をスキーマとして使用できます。

    次の表に、それぞれのタイプのスキーマのフィールドを示します。オプションのフィールドにはアスタリスク (*)、netcdf4 または netcdf4_classic の形式のデータにのみ適用されるフィールドにはダガー (†) を付けて示してあります。

    スキーマ タイプフィールド説明
    ファイルまたはグループのスキーマNameファイル スキーマの場合は "/"、グループ スキーマの場合はグループ名。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。
    Groups (*)グループ スキーマ。構造体または構造体配列として指定します。
    Dimensions (*)次元スキーマ。構造体または構造体配列として指定します。
    Variables (*)変数スキーマ。構造体または構造体配列として指定します。
    Attributes (*)属性スキーマ。Name フィールド (string スカラーまたは文字ベクトル) と Value フィールドを含む構造体ベクトルとして指定します。
    Format (*)

    NetCDF ファイル形式。classic64bitnetcdf4_classic、または netcdf4 として指定します。

    メモ

    スキーマがグループ スキーマの場合、このフィールドは ncwriteschema で無視されます。

    次元のスキーマName次元の名前。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。
    Length次元の長さ。非負の整数として指定します (制限のない次元の場合は Inf または 0)。
    Unlimited (*)

    制限のない次元かどうか。logical スカラーとして指定します。

    メモ

    このフィールドの値が true の場合、ncwriteschemaLength フィールドを 0 に設定します。

    Format (*)

    NetCDF ファイル形式。classic64bitnetcdf4_classic、または netcdf4 として指定します。

    メモ

    次元スキーマがファイルまたはグループのスキーマ内のスキーマの場合、このフィールドは ncwriteschema で無視されます。

    変数のスキーマName変数の名前。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。
    Dimensions次元スキーマ。構造体または構造体配列として指定します。
    DatatypeMATLAB® データ型。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。
    Attributes (*)属性スキーマ。Name フィールド (string スカラーまたは文字ベクトル) と Value フィールドを含む構造体ベクトルとして指定します。
    ChunkSize (*) (†)変数のチャンク サイズ。数値スカラーとして指定します。
    FillValue (*) (†)変数の埋め込み値。数値スカラーまたはテキストとして指定します。
    DeflateValue (*) (†)変数の deflate 圧縮レベル。非負の整数として指定します。
    Shuffle (*) (†)シャッフル フィルターが有効であるかどうか。logical スカラーとして指定します。
    Format (*)

    NetCDF ファイル形式。classic64bitnetcdf4_classic、または netcdf4 として指定します。

    メモ

    変数スキーマがファイルまたはグループのスキーマ内のスキーマの場合、このフィールドは ncwriteschema で無視されます。

    データ型: struct

    バージョン履歴

    R2011a で導入