システム同定ワークフロー
システム同定は反復的プロセスであり、データからさまざまな構造をもつモデルを同定し、モデルのパフォーマンスを比較します。最終的に、システムのダイナミクスを最もよく記述する最も単純なモデルを選択します。
このツールボックスではさまざまなモデル構造を迅速に推定できるので、最良の結果が得られる構造を特定するために、できる限り多くの各種構造を試すべきです。
システム同定ワークフローには、次のタスクが含まれることがあります。
以下によってシステム同定用にデータを処理する:
データを MATLAB® ワークスペースにインポートする。
System Identification アプリで、または MATLAB ワークスペース内の
iddata
オブジェクトまたはidfrd
オブジェクトとしてデータを表す。データをプロットして時間領域と周波数領域の動作の両方を調べる。
定数オフセットおよびトレンドの存在、遅延、フィードバック、および信号励起レベルについてデータを解析するために、
advice
コマンドを使用することもできます。オフセットおよび線形トレンドの除去、欠損値の内挿、特定の周波数範囲を強調するためのフィルター処理、各種時間間隔を使用したリサンプリング (内挿や間引き) を行ってデータを前処理する。
線形モデルまたは非線形モデルを同定する:
満足のいくモデルが得られなかった場合は、別のモデル構造および次数を試したり、別の同定アルゴリズムを試したりします。場合によっては、ノイズ モデルを含めて結果を改善できます。
さらに推定を行う前にデータを前処理する必要がある場合もあります。たとえば、データに高周波数ノイズが多すぎる場合は、モデル化の前にデータのフィルター処理や間引き (リサンプリング) を行う必要があることもあります。
以下で同定されたモデルを使用する:
別の MathWorks® 製品を使用して推定プラントの設計を制御する。
推定線形モデルを Control System Toolbox™、Model Predictive Control Toolbox™、Robust Control Toolbox™、または Simulink® ソフトウェアにインポートできます。
オンライン アプリケーションでは、オンライン推定を実行できます。