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Histogram
入力または入力シーケンスのヒストグラム
ライブラリ:
DSP System Toolbox /
Statistics
説明
Histogram ブロックは、各列または入力全体に沿って入力要素の度数分布を計算します。次元は [ヒストグラムを求める対象] パラメーターを使用して指定できます。ブロックは、入力要素をその値に基づいて、[ビン数] パラメーターで指定された数の離散的なビンに配分します。詳細については、アルゴリズムを参照してください。
入力データが実数の場合、ビンの境界は double データ型にキャストされます。入力データが複素数の場合、倍精度入力のビンの境界は double にキャストされ、整数入力のビンの境界は double にキャストされ、2 乗されます。例については、Compute the Histogram of Real and Complex Dataを参照してください。
一定期間における入力の度数分布を追跡するには、[ランニング ヒストグラム] パラメーターを選択します。
入力が複素数の場合、ブロックは大きさによって要素を並べ替えます。
例
端子
入力
In — データ入力
ベクトル | 行列 | N 次元配列
このブロックは、実数値または複素数値のマルチチャネルの多次元入力を受け入れます。入力データ型は、勾配が 2 のべき乗でバイアスが 0 の倍精度、単精度、整数、固定小数点のいずれかでなければなりません。
この端子は、[ランニング ヒストグラム] パラメーターをオンにして [リセット端子] パラメーターを [なし]
以外のオプションに設定するまでは名前なしになります。
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
| fixed point
| bus
複素数のサポート: あり
Rst — リセット端子
スカラー
ブロックにランニング ヒストグラムをリセットさせるリセット イベントを指定します。リセット信号と入力データ信号は同じレートでなければなりません。
依存関係
この端子を有効にするには、[ランニング ヒストグラム] パラメーターをオンにし、[リセット端子] パラメーターを [なし]
以外のオプションに設定します。
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| uint8
| uint16
| uint32
| Boolean
出力
Port_1 — ヒストグラムの出力
ベクトル | 行列 | N 次元配列
ヒストグラム データをベクトル、行列、または配列として出力します。出力は主に [ランニング ヒストグラム] パラメーターおよび [ヒストグラムを求める対象] パラメーターの設定に依存します。
たとえば、サイズ M 行 N 列の 2 次元の入力信号について考えてみましょう。
[ランニング ヒストグラム] パラメーターをオフにすると、ブロックは入力の各列または入力全体の度数分布を計算します。以下は [ヒストグラムを求める対象] の各設定です。
各列
— ブロックは入力の各列のヒストグラムを計算します。出力は n 行 N 列の行列で、n は [ビン数] です。出力行列の j 番目の列に含まれているのが、M 行 N 列の入力行列の j 番目の列にあったデータのヒストグラムです。入力全体
— ブロックは入力ベクトル、行列、または N 次元配列の全体のヒストグラムを計算します。出力は n 行 1 列のベクトルで、n は [ビン数] です。
[ランニング ヒストグラム] パラメーターを選択すると、ブロックは一定期間におけるすべての入力の度数分布を計算します。以下は、この場合における [ヒストグラムを求める対象] の各設定です。
各列
— ブロックは入力の各列のランニング ヒストグラムを計算します。出力は n 行 N 列の行列で、n は [ビン数] です。出力行列の j 番目の列に含まれているのが、M 行 N 列の行列入力の j 番目の列にあったデータのランニング ヒストグラムです。入力全体
— ブロックは入力ベクトル、行列、または N 次元配列の全体のランニング ヒストグラムを計算します。出力は n 行 1 列のベクトルで、n は [ビン数] です。
入力のデータ型が single
または double
以外の場合、出力のデータ型は uint32
です。uint32
で表現できる最大数は 232-1
です。この値を超える範囲の入力がある場合、ブロックはその値を 0
にラップします。
データ型: single
| double
| uint32
パラメーター
[メイン] タブ
ヒストグラムの下限 — 最低値のビンの下限
スカラー
最低値のビンの下限を実数スカラーとして指定します。このパラメーターは NaN
や Inf
を受け入れません。入力に [ヒストグラムの下限] よりも小さな値がある場合、ブロックはこの要素を最低値のビンに配置します。
ヒストグラムの上限 — 最高値のビンの上限
スカラー
最高値のビンの上限を実数スカラーとして指定します。このパラメーターは NaN
や Inf
を受け入れません。入力に [ヒストグラムの上限] よりも大きな値がある場合、ブロックはこの要素を最高値のビンに配置します。
ビン数 — ヒストグラム ビンの数
正の整数
ヒストグラム ビンの数を正の整数として指定します。
ヒストグラムを求める対象 — 各列または入力全体のヒストグラムの計算
各列
(既定値) | 入力全体
ヒストグラムの計算対象を各列にするか、入力全体にするかを指定します。このパラメーターのオプションは [ランニング ヒストグラム] パラメーターの影響を受けます。
以下は [ランニング ヒストグラム] パラメーターをオフにした場合の [ヒストグラムを求める対象] パラメーターの各設定です。
各列
— ブロックは各列のヒストグラムを計算します。入力全体
— ブロックは入力全体のヒストグラムを出力します。
以下は [ランニング ヒストグラム] パラメーターをオンにした場合の [ヒストグラムを求める対象] パラメーターの各設定です。
各列
— ブロックは各列のランニング ヒストグラムを計算します。入力全体
— ブロックは入力全体のランニング ヒストグラムを出力します。
正規化 — 出力の正規化
オフ (既定値) | オン
このパラメーターを選択すると、ブロックの出力 y が正規化されます。数学的には sum(y) = 1
です。このパラメーターは固定小数点入力信号には適用されません。
ランニング ヒストグラム — 経時的な度数分布の追跡
オフ (既定値) | オン
このパラメーターを選択すると、ブロックは一定期間における入力の度数分布を追跡します。
リセット端子 — リセット イベント
非ゼロのサンプル
(既定値) | なし
| 立ち上がりエッジ
| 立ち下がりエッジ
| 両エッジ
オプションの [Rst] 端子でリセット イベントが検出されるたびに、ブロックはランニング ヒストグラムをリセットし、すべてのビンを空にします。リセットのサンプル時間は、入力サンプル時間と等しくなければなりません。
このパラメーターはリセット イベントの指定に使用します。
非ゼロのサンプル
— [Rst] の入力が非ゼロの場合に各サンプル時間でリセット操作をトリガーします。なし
— [Rst] 端子を無効にします。立ち上がりエッジ
— Rst の入力が次のいずれかを行うときにリセット操作をトリガーします。負の値から正の値またはゼロに立ち上がる。
ゼロから正の値へ立ち上がる。この場合、立ち上がりは負の値からゼロへの立ち上がりと連続していません。
立ち下がりエッジ
— Rst の入力が次のいずれかを行うときにリセット操作をトリガーします。正の値から負の値またはゼロに立ち下がる。
ゼロから負の値に立ち下がる。この場合、立ち下がりは正の値からゼロへの立ち下りと連続していません。
両エッジ
— [Rst] の入力が[立ち上がりエッジ]
または[立ち下がりエッジ]
の場合にリセット操作をトリガーします。
メモ
Simulink マルチタスク モードでシミュレーションを実行すると、リセット信号は 1 サンプルのレイテンシをもちます。ブロックでリセット イベントが検知された場合、ブロックがリセットを適用する前にリセット端子で 1 サンプルの遅延が発生します。レイテンシと Simulink タスク モードの詳細については、Excess Algorithmic Delay (Tasking Latency)と時間ベースのスケジューリングとコード生成 (Simulink Coder)を参照してください。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[ランニング ヒストグラム] パラメーターをオンにします。
[データ型] タブ
メモ
これらのパラメーターを使用するには、データ入力が複素数の固定小数点でなければなりません。それ以外の入力の場合、[データ型] タブのパラメーターは無視されます。
丸めモード — 丸め演算の方法
負方向
(既定値) | 正方向
| 最も近い偶数方向
| 最も近い正の整数方向
| 最も近い整数方向
| 最も簡潔
| ゼロ方向
固定小数点演算の丸めモードを指定します。詳細については、丸めモードを参照してください。
整数オーバーフローで飽和 — オーバーフロー アクションの方法
オフ (既定値) | オン
このパラメーターをオンにすると、ブロックは固定小数点演算の結果を飽和させます。このパラメーターをオフにすると、ブロックは固定小数点演算の結果をラップします。saturate
および wrap
の詳細については、固定小数点演算のオーバーフロー モードを参照してください。
乗算出力 — 乗算出力のデータ型
継承: 入力と同じ
(既定値) | fixdt([],16,0)
複素数入力の実数部と虚数部の二乗は [乗算出力] のデータ型で保存されます。
このパラメーターは以下のように設定できます。
継承: 入力と同じ
— 乗算出力のデータ型は入力のデータ型と同じです。fixdt([],16,0)
— 乗算出力のデータ型は、語長が 16 ビットで小数部の長さが 0 である自動符号付き 2 進小数点のスケーリングされた固定小数点データ型です。
[乗算出力] のデータ型は、[データ型アシスタント] を使用して設定することもできます。アシスタントを使用するには、[データ型アシスタントを表示] ボタン をクリックします。
データ型アシスタントの詳細については、データ型アシスタントを利用したデータ型の指定 (Simulink)を参照してください。
アキュムレータ — アキュムレータのデータ型
継承: 入力と同じ
(既定値) | 継承: 乗算出力と同じ
| fixdt([],16,0)
複素数入力の実数部と虚数部の二乗和の結果は [アキュムレータ] のデータ型で保存されます。
このパラメーターは以下のように設定できます。
継承: 入力と同じ
— アキュムレータのデータ型は入力のデータ型と同じです。継承: 乗算出力と同じ
— アキュムレータのデータ型は乗算出力のデータ型と同じです。fixdt([],16,0)
— アキュムレータのデータ型は、語長が 16 ビットで小数部の長さが 0 である自動符号付き 2 進小数点のスケーリングされた固定小数点データ型です。
[アキュムレータ] のデータ型は、[データ型アシスタント] を使用して設定することもできます。アシスタントを使用するには、[データ型アシスタントを表示] ボタン をクリックします。
データ型アシスタントの詳細については、データ型アシスタントを利用したデータ型の指定 (Simulink)を参照してください。
固定小数点ツールによる変更に対してデータ型の設定をロックする — 固定小数点ツールによるデータ型のオーバーライドの回避
オフ (既定値) | オン
ブロックで指定するデータ型が固定小数点ツールによってオーバーライドされないようにするには、このパラメーターを選択します。
ブロックの特性
データ型 |
|
直達 |
|
多次元信号 |
|
可変サイズの信号 |
|
ゼロクロッシング検出 |
|
アルゴリズム
ヒストグラム
ある特定のビンのヒストグラム値は、そのビンにまとめられた入力値の出現度数を表します。[ヒストグラムの上限] で最高値のビン BM の上限を指定します。[ヒストグラムの下限] で最低値のビン Bm の下限を指定します。ビンは次で求められる等しい幅をもちます。
ビンは次の位置を中心とします。
n は、[ビン数] パラメーターで指定されたビン数です。
2 つのビンの境界にある入力値は、値の低いビンに配置されます。各ビンには、その上限が含まれます。たとえば、幅が 4 で中心が値 5 であるビンには、入力値 7 は含まれますが、3 は含まれません。[ヒストグラムの上限] パラメーターより大きな入力値は最高値のビンに配置されます。同様に、[ヒストグラムの下限] パラメーターより小さな入力値は最低値のビンに配置されます。
ブロックは大きさを基準にして複素数データをビンに振り分けます。大きさは、複素数データの実数部と虚数部の二乗和です。
拡張機能
C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。
生成されたコードは特定の条件下で関数 memcpy
または関数 memset
(string.h
) に依存します。
固定小数点の変換
Fixed-Point Designer™ を使用して固定小数点システムの設計とシミュレーションを行います。
[データ型] タブのパラメーターは複素数の固定小数点入力に対してのみ使用されます。複素数入力は、入力の実数部と虚数部の二乗和で表される大きさを基準に並べ替えられます。複素数入力の実数部と虚数部の二乗の結果は [乗算出力] のデータ型で保存されます。二乗和の結果は [アキュムレータ] のデータ型で保存されます。それ以外の入力の場合、[データ型] タブのパラメーターは無視されます。
バージョン履歴
R2006a より前に導入
MATLAB コマンド
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