対話型の曲線近似および曲面近似
曲線フィッター アプリの概要
曲線フィッター アプリを使用すると曲線や曲面をデータに当てはめてプロットを表示することができます。
複数の近似の作成、プロットおよび比較。
線形回帰または非線形回帰、内挿、平滑化およびカスタム式の使用。
適合度の統計量の表示、信頼区間および残差の表示、外れ値の削除、検証データによる近似の評価。
コードの自動生成による曲線や曲面での近似およびプロット、またはさらなる解析のためのワークスペースへの近似のエクスポート。
曲線による近似
MATLAB® コマンド ラインでサンプル データを読み込みます。
load census
曲線フィッター アプリを開きます。
または、[アプリ] タブの [数学、統計および最適化] グループで [曲線フィッター] をクリックします。curveFitter
[曲線フィッター] タブの [データ] セクションで [データの選択] をクリックします。[近似データの選択] ダイアログ ボックスで、[X データ] の値として
[cdate]
、[Y データ] の値として[pop]
を選択します。詳細については、曲線フィッター アプリで近似するデータの選択を参照してください。曲線フィッター アプリにより、データに対する既定の多項式近似が作成されます。
さまざまな近似オプションを試します。たとえば、[近似オプション] ペインで多項式の [次数] を
[3]
に変更し 3 次多項式を当てはめます。[曲線フィッター] タブで、[近似タイプ] セクションの近似ギャラリーから、異なるモデル タイプを選択します。たとえば、矢印をクリックしてギャラリーを開き、[平滑化] グループの [平滑化スプライン] をクリックします。近似に使用できるモデルの詳細については、曲線および曲面のモデル タイプを参照してください。
[エクスポート] セクションで、[エクスポート] をクリックして [コード生成] を選択します。
曲線フィッター アプリによって、MATLAB コードを含むファイルがエディターに作成されます。このファイルを使用して、対話型セッションで現在選択されている近似と、開かれているプロットを再作成できます。
ヒント
詳細なワークフローの例は、曲線フィッター アプリにおける近似の比較を参照してください。
複数の近似を作成し比較するには、曲線フィッター アプリにおける複数の近似の作成を参照してください。
曲面による近似
MATLAB コマンド ラインでサンプル データを読み込みます。
load franke
曲線フィッター アプリを開きます。
curveFitter
[曲線フィッター] タブの [データ] セクションで [データの選択] をクリックします。[近似データの選択] ダイアログ ボックスで、[X データ] の値として
[x]
、[Y データ] の値として[y]
、[Z データ] の値として[z]
を選択します。詳細については、曲線フィッター アプリで近似するデータの選択を参照してください。曲線フィッター アプリにより、データに対する既定の内挿近似が作成されます。
[曲線フィッター] タブで、[近似タイプ] セクションの近似ギャラリーから、異なるモデル タイプを選択します。たとえば、矢印をクリックしてギャラリーを開き、[回帰モデル] グループの [多項式] をクリックします。
近似に使用できるモデルの詳細については、曲線および曲面のモデル タイプを参照してください。
選択したモデル タイプのさまざまな近似オプションを試します。
[エクスポート] セクションで、[エクスポート] をクリックして [コード生成] を選択します。
曲線フィッター アプリによって、MATLAB コードを含むファイルがエディターに作成されます。このファイルを使用して、対話型セッションで現在選択されている近似と、開かれているプロットを再作成できます。
ヒント
詳細な例は、フランケ データの曲面近似を参照してください。
複数の近似を作成し比較するには、曲線フィッター アプリにおける複数の近似の作成を参照してください。
曲線および曲面のモデル タイプ
選択したデータに基づいて、近似ギャラリーに曲線近似または曲面近似のグループが表示されます。次の表に、曲線および曲面のオプションを示します。
近似グループ | 近似タイプ | 曲線 | 曲面 |
---|---|---|---|
回帰モデル | 多項式 | あり (最大次数 9) | あり (最大次数 5) |
指数 | あり | なし | |
対数 | あり | なし | |
フーリエ | あり | なし | |
ガウス | あり | なし | |
べき乗 | あり | なし | |
有理 | あり | なし | |
正弦波の和 | あり | なし | |
ワイブル | あり | なし | |
シグモイド | あり | なし | |
内挿 | 内挿 | あり (以下の手法を使用)
| あり (以下の手法を使用)
|
平滑化 | 平滑化スプライン | あり | なし |
Lowess | なし | あり | |
カスタム | カスタム式 | あり | あり |
カスタム線形近似 | あり | なし |
これらの近似タイプについての詳細については、以下を参照してください。
曲線フィッター アプリで近似するデータの選択
データを対話的に選択するには、データをコマンド ラインからワークスペース変数にインポートします。その後、曲線フィッター アプリを開き、[データの選択] をクリックします。[データの選択] ボタンは [曲線フィッター] タブの [データ] セクションにあります。
曲線フィッター アプリでは、選択したデータのスナップショットが使用されます。ワークスペースで後からデータを変更しても近似には影響しません。ワークスペースから近似データを更新するには、最初に変数の選択を変更してから、ドロップダウン コントロールで変数を再度選択します。
曲線近似のデータの選択
曲線近似のデータを選択するには、Y のデータをベクトル、table 変数、または配列としてインポートします。X のデータがある場合は、そのデータもベクトル、table 変数、または配列としてインポートします。変数 X と変数 Y のそれぞれをベクトル、配列、または table 変数にすることができます。ただし、X と Y の要素数は同じでなければなりません。その後、次のいずれかを行います。
[近似データの選択] ダイアログ ボックスで、[X データ] および [Y データ] のドロップダウン メニューから変数を選択します。table 変数に格納されたデータを選択するには、テーブル名を選択して 2 番目のドロップダウン メニューを右に表示します。その後、2 番目のドロップダウン メニューから変数を選択します。
変数 Y をそのインデックスに対してプロットするには、変数 Y のみを [Y データ] ドロップダウン メニューから選択します。
重みを指定する場合、重みの変数は他のデータ変数と同じ数の要素を含んでいなければなりません。
曲面近似のデータの選択
曲面近似のデータを選択するには、X、Y、および Z のデータのそれぞれをベクトル、table 変数、または配列として保存します。それぞれの変数をベクトル、配列、または table 変数にすることができます。ただし、次のいずれかを満たさなければなりません。
変数 X、Y、および Z の要素数が同じである。
メモ
曲線フィッター アプリでは、各データ変数はサイズが同じであると想定されています。サイズが異なっているが要素数が同じ場合、アプリは変数を再構築して近似を作成し、[結果] ペインに警告を表示します。
変数 X が n 要素を含むベクトル、変数 Y が m 要素を含むベクトル、変数 Z が m 行 n 列の行列である。この場合、Y と X のデータがそれぞれテーブルの行と列のヘッダーとして扱われます。詳細については、表形式データを参照してください。
メモ
変数
Z
が n 行 m 列の行列の場合、アプリはZ
を転置して近似を作成し、データ変換に関する警告を表示します。この警告は、[結果] ペインで確認できます。
[近似データの選択] ダイアログ ボックスで、[X データ]、[Y データ]、および [Z データ] のドロップダウン メニューから変数を選択します。テーブルに保存された変数を選択するには、テーブル名を選択して 2 番目のドロップダウン メニューを右に表示します。その後、2 番目のドロップダウン メニューから変数を選択します。
同様に、ワークスペースの任意の数値変数を選択して (数値テーブル列も可能) [重み] として使用することができます。重みを指定する場合、重みの変数は変数 Z と同じ数の要素を含んでいなければなりません。
セッションを保存して再度開く
セッションを保存してそれを再度開くと、複数の近似に簡単にアクセスできます。セッション ファイルには、セッション内のすべての近似と変数が含まれていて、レイアウトが記憶されています。
セッションを保存するには、まず [曲線フィッター] タブの [ファイル] セクションで [保存] をクリックし、ファイル ブラウザーを開きます。次に、セッション ファイル (ファイル拡張子は .sfit
) の名前と場所を選択します。
セッションを一度保存した後は、[保存] をクリックして [セッションの保存] を選択するとセッションを上書きして保存することができます。
現在のセッションを別の名前で保存するには、[保存] をクリックして [セッションに名前を付けて保存] を選択します。
セッションを再度開くには、[曲線フィッター] タブの [ファイル] セクションで [開く] をクリックし、ファイル ブラウザーを開きます。保存した曲線近似セッション ファイルを選択して読み込みます。