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離散時間モデルの作成
この例では、tf
、zpk
、ss
および frd
の各コマンドを使用して離散時間線形モデルを作成する方法を示します。
離散時間モデルの指定
Control System Toolbox™ では、連続時間と離散時間の両方のモデルを作成できます。離散時間モデルの作成に使用する構文は、連続時間モデルに使用するものと類似しています。離散時間モデルでの相違点は、サンプル時間 (秒単位のサンプリング間隔) を指定しなければならないことです。
たとえば、以下の離散時間伝達関数で、
サンプリング周期 Ts = 0.1 s
を使用するには、以下のように入力します。
num = [ 1 -1 ]; den = [ 1 -1.85 0.9 ]; H = tf(num,den,0.1)
H = z - 1 ------------------ z^2 - 1.85 z + 0.9 Sample time: 0.1 seconds Discrete-time transfer function.
または、以下を使用することもできます。
z = tf('z',0.1);
H = (z - 1) / (z^2 - 1.85*z + 0.9);
同様に、以下の離散時間状態空間モデルで
サンプリング周期 Ts = 0.1 s
を使用するには、以下のように入力します。
sys = ss(.5,1,.2,0,0.1);
離散時間システムの認識
LTI モデルが離散モデルであるかどうかを判断するには、以下のようにいくつかの方法があります。
サンプル時間の値にゼロ以外の値が表示されている
sys.Ts
またはget(sys,'Ts')
がゼロ以外のサンプル時間値を返すisdt(sys)
が true を返す
たとえば、上で指定した伝達関数 H
では、以下のようになります。
H.Ts
ans = 0.1000
isdt(H)
ans = logical
1
また、離散時間システムは、以下の特性を検出することで特定することもできます。
時間応答プロット - 応答曲線が、サンプリングされたデータの特性をもつ階段型曲線である
ボード線図 - ナイキスト周波数 (pi/サンプル時間) をマークする垂直バーがある
以下のプロットには、これらの特性が示されています。
step(H)
bode(H), grid